VisaやMastercardなど主要企業、リブラ協会への参加に揺れ動く

VisaやMastercardなど主要企業、リブラ協会への参加に揺れ動く

Facebookが開発を進めるLibraプロジェクトの中核メンバーとして、名を連ねていたLibra協会のメンバーである、Visa、Mastercard 、Uber、stripeなどの金融決済事業を主とする企業の参加留保の声が現在囁かれている。

そんななか先日、コンソーシアム立ち上げ時から参加していたPayPalが正式にLibra協会への参加を正式に辞退すると発表した。

米PayPal、リブラ協会への参加を正式拒否

2019.10.05

paypalの脱退とLibraに対する懸念点

理由として、PayPalは声明文で以下のように語っている。

「PayPalは、現時点ではLibra協会への参加を控え、十分なサービスを受けられていない人々による金融サービスへのアクセスの民主化というわれわれの既存のミッションと事業の優先事項の推進にフォーカスすると決定した」

「われわれはLibraを支持し続け、将来共に取り組む方法について引き続き話し合っていく」

Libraに関して抱いている主な懸念点としては、Facebookのデータ処理やプライバシーの問題が挙げられている。

これに関しては、Libraの開発元であるcalibraのビジネス開発ディレクターである、キャサリン・ポーター氏が先日開催されたb.tokyoのイベントの場で、「Libraで使われた企業や個人間の金融データはFacebookに還元されないことを約束する。」という趣旨の発言をしたことから、少なくともFacebook側も注意を向けているようである。

フェイスブックCalibra(カリブラ)幹部が語る、リブラ構想について =国内最大級のカンファレンス「btokyo」レポート

2019.10.03

各国のLibraへの規制

現在Libraが拠点を構えるスイスを除く国ではLibra に対して強い不信感を抱いているのか現状である。それだけ、Facebookのネームバリューと約24億人のネットワークが世界の金融業界に与えるインパクトが大きいという事である。

日本に関しては日銀の黒田総裁からの発言で「マネーロンダリングの観点など考慮して今後のLibraの動向を注意深く見ていきたい。」という趣旨の発言をしており、やはり、各国と足並みを揃える動きのようだ。

今後のLibra協会の動き

今後のLibraとの関係性についてstripeの広報担当は、下記のような発言をしている。

「当社が参加に向けて取り組み始めて以降、リブラへの関与は何も変わっていない。憲章を巡り他の参加者と作業していくことに合意し、こうした取り組みを続けている。われわれは引き続き積極的に関与している」

しかし、「憲章への署名を何故躊躇っているのか」という確信に迫る回答はされておらず、他社の様子を伺っている状況であることが見てとれるだろう。

Visa、Master、Uberの広報はコメントを控えているようであるが、今後のプロジェクトの結果に大きく左右する事態であることから、上記企業の今後の対応に注目が集まっている。

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外資系の医療機器、エネルギー関係の企業で5年間営業として従事した後、今後は個人にスポットが当たる時代だと考え、ブロックチェーンの持つトークンエコノミクスの世界観に感銘を受け、少しでも情報源として役に立てるよう日々発信しています。 現在は 実際にコードを書いたり、 イベントに足を運ぶなど精力的に 活動を行ない情報を発信しています。