日立製作所が「ブロックチェーンシステム開発支援サービス」を開始

日立製作所が「ブロックチェーンシステム開発支援サービス」を開始

日立製作所が30日、企業間取引支援プラットフォームとして、エンタープライズ向けのブロックチェーン開発支援サービスを開始することを発表した。

[画像]「ブロックチェーンシステム開発支援サービス」の概要図HITACHI公式サイトより画像引用

当サービスはブロックチェーンの持つ高い対改竄性能を活かしたセキュアなシステムであり、ブロックチェーンアプリ(dapps)の普及を促進させるための取り組みでもあるようだ。日立製作所から提供されるサービスは以下の通り。

  • ブロックチェーン基盤や開発環境の提供
  • 業務テンプレートなど各種機能を整備
  • システム基盤の環境提供
  • 設計コンサルティング
  • アプリケーションの構築・運用

上記の通り、ブロックチェーンシステム導入に関するサポートをワンストップで提供できることが特徴だ。難易度が高いブロックチェーンのコーディングを自動で生成する独自の開発フレームワークを生み出し、顧客のビジネス要件ごとの適性に応じたフレキシブルなサポートが可能になった。

日立は、2019年3月から、マネージド型クラウドサービスとしてブロックチェーン基盤の構築から運用保守まで包括的にサポートする「Hitachi Blockchain Service for Hyperledger Fabric」を提供しているが、今回提供されるサービスはこれまでのサポート内容を包括した上でアプリケーション開発の迅速化を図るもので、ユースケースを「証跡共有型」「価値流通型」「自動執行型」の三つに分類している。

今後は、これらのユースケースを組み合わせた形の開発を進める方針だ。例えば「証跡共有型」と「価値流通型」の開発部品群を組み合わせることで、物品貸借において契約署名の電子化と貸借状況の管理を連動するなど、価値の交換とトランザクションの管理を同時に行うことで、複雑なユースケースにも柔軟に対応できるようになり、顧客ごとのニーズや要件に応じたブロックチェーンシステムの迅速な構築が可能となる。

日立はグループ会社である日立ソリューションズがコンセンシスと協業し、ETH基盤のペガブラシスの販売代理店を開始しており、国内外問わずブロックチェーン技術に関する独自のノウハウを蓄積している。これらの経験が活かされたサービスが国内に浸透し、エンタープライズ領域でのイノベーションが起こることを期待したい。

ABOUTこの記事をかいた人

外資系の医療機器、エネルギー関係の企業で5年間営業として従事した後、今後は個人にスポットが当たる時代だと考え、ブロックチェーンの持つトークンエコノミクスの世界観に感銘を受け、少しでも情報源として役に立てるよう日々発信しています。 現在は 実際にコードを書いたり、 イベントに足を運ぶなど精力的に 活動を行ない情報を発信しています。