DeFi市場に再び追い風、機関投資家の資金が流入

DeFi市場に再び追い風、機関投資家の資金が流入

ビットコインをはじめ、仮想通貨全体の価格が高騰している市場においてDeFiトークン価格の低迷が問題視されていたが、現在のマーケットは様子を一転し、機関投資家の資金が、再び分散型金融(DeFi)に多く集まっているようであり、Yearn.Finance(YFI)が最大の受益者となっているようだ。

仮想通貨市場データアグリゲーターのIntoTheBlockの調べによると、10万ドル以上のオンチェーントランザクションは、11月10日だけで1億3400万ドル相当のモノも含め、過去1週間で282%増加したことが判明している。以下は、10万ドルを超えるオンチェーンYFTトランザクションの量を示すグラフだ。

IntoTheBlockより画像引用

また、これまで、クリプト関連に投資を行っていなかったレガシー産業の企業からもDeFiへの注目を集めており、近年の投資対効果のリターン不足など原因に挙げられのではないかと考えられている。
Crypto.comの調査によると、伝統的な金融機関を対象にしたDeFiに関する調査結果で以下のような結果が出ている。

  • 回答者の58%は、DeFiプロダクトを利用しないと「競争上の優位性を失う」との懸念を表明
  • 回答者の61%は「スマートコントラクトで金融サービスを実行する方法としてDeFiの採用を検討している」と発言
  • 回答者の35%は現在、既存のDeFiプラットフォームやサービスとコラボレーションしていると発言

今後の普及にはDeFiの規制に関するルール化が喫緊の課題になってくるだろう。DeFi非中央集権的な管理を行うため犯罪時に活用する用途としても用いられるケースもあり、米司法省は今月11月3日、かつて存在した闇サイト「シルクロード(Silk Road)」に関連する10億ドル(約1040億円)を超えるビットコインを押収したと発表した。

今回のCrypto.comの調査においても61%の事業者が規制に関する課題を感じていることから、
闇サイトとの関わりを断ち、クリーンな市場をいかに作るかがDeFiマーケットの普及にとって重要なキーになりそうだ。

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外資系の医療機器、エネルギー関係の企業で5年間営業として従事した後、今後は個人にスポットが当たる時代だと考え、ブロックチェーンの持つトークンエコノミクスの世界観に感銘を受け、少しでも情報源として役に立てるよう日々発信しています。 現在は 実際にコードを書いたり、 イベントに足を運ぶなど精力的に 活動を行ない情報を発信しています。