三菱商事とJFEがAIデータセンターを建設
三菱商事とJFEは、高性能コンピューティングとAI(人工知能)インフラの需要増大に対応するため、川崎市に約1,000億円を投じてAIデータセンターを建設する事がわかった。
BREAKING: Japan's Mitsubishi Corp. and JFE to build AI data center at old furnace site.https://t.co/Gan1cyoo1S
— Nikkei Asia (@NikkeiAsia) March 25, 2025
三菱商事とJFEが旧製鉄所跡地にAIデータセンターを建設へ
日経アジアの2025年3月25日(火曜日)付け報道によると、データセンターは、2023年に操業を停止したJFEホールディングス東日本製鉄所京浜工場の高炉跡地に建設される。
日本国内におけるデータセンター市場は、富士キメラ総研によると2029年までに34%成長し、5兆4000億円に達すると予測されており、企業は旧工業用地を再利用してAI駆動のコンピューティングパワーとクラウドサービスを拡大する。
建設予定の旧工場の跡地は、AIデータセンターの最適な場所になりつつあり、三菱は川崎市に建設予定の施設で排出量削減のため水素発電を検討しているという。三菱商事とJFEホールディングスは、川崎市の工業用地を利用してデータセンターを建設し、AIインフラの需要増大に対応する。2030年度までに完了予定のこのプロジェクトには、1,000億円(6億6,400万ドル)から1,500億円の費用がかかる。
このAIデータセンタープロジェクトは、データセンターに電力、冷却、デジタル技術を提供する役割を超えて、世界のデータセンター分野で存在感を拡大したいという三菱商事の意欲を示すものでもある。
三菱商事が運営を主導
三菱商事が運営する予定の施設には、生成AIやその他の高度なコンピューティングタスクに最適化されたNVIDIAチップを搭載した高性能サーバーが装備される。
この工場の予想電力消費量は6万~9万kW(キロワット)に達する可能性があり、合計16万8,000kWを消費する関東・関西地域の施設よりも大規模となる。
また現在、ソフトバンクとKDDIは大阪のシャープの液晶パネル工場跡地の一部を改装し、三井不動産は東京の日野自動車工場跡地にデータセンターを建設。さらに、JFEホールディングスも川崎の敷地の一部を売却したほか、ニトリホールディングスは物流センター用に21ヘクタールの土地を取得し、川崎重工業と岩谷産業の合弁会社は2030年に稼働開始予定の水素貯蔵施設を建設する可能性がある。
なお、三菱とそのパートナーは、炭素排出量を削減するために、施設の電力源として水素を使用することを検討している。