米PayPal、リブラ協会への参加を正式拒否
大手決済PayPal(ペイパル)は、フェイスブックの仮想通貨Libra(リブラ)の運営・発行団体であるリブラ協会へ参加しないことを正式に認めた。リブラ協会への参加否定(脱退)を正式に発表したのはペイパルが初となる。ペイパルのリブラ協会への参加否定に関する報道は先日、ファイナンシャルタイムズによって明らかになっており、その時の報道では、ペイパル正式に参加をしないことを発表せず、今回の表明で正式に明らかになった形だ。
フェイスブックの仮想通貨リブラへは、PayPalやVisa、Mastercard、Uberなど、大手企業や団体ら28社のメンバーが、パートナー企業として参加すると発表されていた。しかし、リブラ協会へ参加していると思われていた企業らが、リブラ協会へ参加していないという情報もある。
先月23日、大手決済VisaのCEO Alfred F. Kelly氏は、リブラ協会について「(リブラ協会へ)参加する企業は、一つも決まっていない。」と発言。ホワイトペーパが公開された情報と認識に誤差があったようだ。
他の企業らもリブラ協会から脱退か
今回の情報についてペイパルは、CNBCに対して次のようにコメントしている。
「PayPalは、現時点ではLibra Associationへのさらなる参加を控え、既存のミッションとビジネスの優先事項の推進に引き続き注力し、サービス不足の人々のための金融サービスへのアクセスを民主化することを決定しました。」
現時点で、リブラ協会への参加を懸念している企業は多く存在する。その企業こそ、決済大手Visa、Mastercardが懸念対象とされている企業だ。以上の2社は先日、リブラ協会への参加を「再検討している」と、Wall Street Journalが報道しており、今回のペイパルの参加否定は、これから多くの企業らが再検討する要因となるかもしれない。