仮想通貨リブラの排除・阻止を目的に、EU加盟5カ国が連携
欧州連合(EU)に加盟するフランス、ドイツなど5カ国は、フェイスブックが構想する仮想通貨Libra(リブラ)の発行を阻止することを目的として連携したことが、地元紙Politico Europeの報道で明らかになった。報道で明らかになっている国々は、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、オランダの5カ国である。
この5カ国は10月28日、ブリュッセルで開催された会にて、同国の財務相らが議論し、決定された。また、リブラ協会が発行を予定する仮想通貨リブラをユーロ圏での公開するのを阻止し、リブラ協会へ参加する企業や団体らに圧力をかけるという。この報道については既に、外交官および欧州委員会の高官が、上記5ヵ国が仮想通貨リブラを禁止するよう動いていることを認めている。
しかし、これら5ヵ国が仮想通貨リブラやフェイスブック、リブラ協会を完全に禁止し、発行を阻止するための法的根拠は全くない。もし仮想通貨リブラ自体をユーロ圏または、5ヵ国から完全に排除したいのであれば、法的根拠はもちろん、その根拠を規制当局や政府に提示しなくてはならない。
リブラに向けられる冷たい視線
特にドイツに関しては、リブラへの懸念を全面的に主張している。ドイツの副首相兼財務大臣のオラフショルツ氏は今年9月、「我々は、パラレル通貨を許可することは出来ない。明確に拒否する必要がある。」と指摘している。ここまで難色を見せられているリブラは今後、どのようにユーロ圏へのアプローチをしていくのか。それとも、ユーロ圏への進出を完全に諦める形になるのか。こらからリブラとユーロの関係には注目である。
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