英携帯ボーダフォン、リブラ協会から脱退
英国の大手携帯電話サービス企業ボーダフォン・グループは21日、フェイスブック社が構想する仮想通貨Libraの運営団体「リブラ協会」から脱退した。今回のボーダフォンの脱退により、リブラ協会から脱退した企業は計8企業となる。
ボーダフォンは世界26カ国で事業を展開しており、モバイル、ブロードバンド、TVサービス、クラウドおよびセキュリティ製品を提供している企業だ。かつては日本国内にて、携帯電話事業を展開していたが撤退。現在は、JR東日本などのインフラ系の事業を継続して行っている。
ボーダフォンはリブラ協会からの脱退については、ボーダフォンおよびリブラ協会の報告内容にて明らかになり、友好的な関係性で終わりを迎えているという。ボーダフォンを含め、リブラ協会から脱退した8企業は以下の通りだ。
- イーベイ
- ビザ
- マスターカード
- ペイパル
- メルカドパゴ
- ストライプ
- ブッキングホールディングス
- ボーダフォン
ボーダフォンの広報担当者は今回の報告内容にて、「現時点ではM-Pesaに焦点を当てることにより、世界の貧困層に手頃な価格の金融サービスを最も効果的にもたらすことができる。ボーダフォンの願いは、金融包摂の拡大に真に貢献することである」と述べている。またリブラ側も、今後の協会のメンバー構成が、変化する可能性があるが、継続して決済システムを回復、維持すると述べている。
「ボーダフォンが天秤座協会のメンバーではないことを確認できます。協会のメンバーの構成は時間とともに変化する可能性がありますが、Libraのガバナンスとテクノロジーの設計により、Libraの支払いシステムを維持します。」
フェイブック社が昨年6月、世界中の有名企業らをパートナーとして迎え、リブラを立ち上げることを発表。しかし米国をはじめとする世界各国の規制当局から厳しい指摘を受けていた。そのため大手決済ペイパルやビザ、マスターカードらはリブラ協会から脱退は決意し、その波を止めることができない状況となっている。