ペイパルCEO、FB仮想通貨リブラからの脱退理由・経緯を説明
米大手決済PayPalのCEOであるダニエル・シュルマン氏は、リブラプロジェクトから脱退した理由や独自のブロックチェーン関連の仕事を進めていることを、フォーチュンのインタビューで語った。
シュルマン氏は「私たちは世界中のすべての規制当局と非常に強固な関係を持っています。そのため、私たちはどこに注意を向けたいのか、ミッションを進めるために今日何をしたいのかそれだけでした」と回答している。つまり、リブラプロジェクトを脱退した理由は規制当局からの監視を恐れたからという理由ではなく、単にPaypalがこれから何をすべきかを考えての判断だとのこと。
また、PayPalはリブラで行うべき仕事の量をしっかりと予測しておらず、話を聞くうちにリブラプロジェクトに全てのリソースを割くよりも自社に集中すれば早く金融包摂を進めることができると判断したようだ。
ペイパルとリブラ(フェイスブック)の関係性
フェイスブックは6月、仮想通貨プロジェクトを開始した際、28の企業が提携を発表していたが、Paypalが一番初めに脱退を表明し、それ以来、プロジェクトはいくつかの企業や規制当局からかなりの抵抗を受けていた。シュルマン氏自身はビットコインを所有しているものの、その不安定な性質から変動が少なくなるまで、広く受け入れられる通貨ではないだろうと述べている。
PayPalのCFOジョン・レイニー氏は5月、ブロックチェーンと仮想通貨に取り組んでいるチームがあると話しているが、その具体的ななプロジェクトなどは明かされていない。フォーチュンの取材に対して「ほとんどの人はブロックチェーンは効率性について考えているが、今日のシステムは非常に効率的だ。我々は従来のレールではできないことをする必要があります。」とプロジェクトについてほのめかした。