基準が満たされればCoinbaseにCBDC上場の可能性を示唆
Coinbaseのブライアン・アームストロング(Brian Armstrong)CEO(最高経営責任者)が、上場基準が満たされれば、Coinbaseは中央銀行のデジタル通貨を上場するだろうと発言した事が分かった。
アームストロングCEOによると、仮想通貨取引所コインベースはいつか中央銀行のデジタル通貨をサポートする可能性があります。この発言は、ナスダックへの直接上場を踏まえて、Coinbaseが主催するRedditask-me-anythingセッションでの発言である。同氏の発言は、仮想通貨の支払いをインターネットサービスに完全に統合することについてと、CBDCがその目的に役立つかどうかについての質問に対しての回答であり、同氏はCBDCを「重要なトレンド」と呼んでおり、次のようにコメントしている。
中央銀行のデジタル通貨(CBDC)も非常に大きくなると思います。そこにあるほとんどすべての主要政府は、それらをどのように構築するかについて考え始めています。私たちは仮想通貨にとらわれないので、CBDCやステーブルコイン、DAIのような分散型のものを含め、それらが私たちのリスト基準を満たしている限り、これらをサポートします。
米国がデジタル市場で後れを取る中、中国が世界をリード
Coinbaseが中央銀行が運営するデジタル通貨システムの追加を検討することは注目に値するものの、驚くことではなさそうだ。CBDCは、NEXTMONEYの特集記事「フェイスブックのリブラ、「Diem」にブランド変更」で紹介しているように、Facebook社によって立ち上げられたプロジェクト「Libra」として知られていた現Diemを含む、民間企業および団体が発行を目指すステーブルコインエコシステムの開発に対する中央銀行の世界対応版と考えることができるからだ。
現在では、世界のあらゆる国や地域の中央銀行がCBDCの研究・開発を行っており、特に中国では、「CBDCテストで約3億円相当のデジタル人民元を付与」で報じているように、中国深センで3度に渡るCBDCデジタル人民元の実証実験を皮切りに、複数都市で同様に実験が すでに実施されており、官民あげてデジタル人民元を受け入れている。
Coinbaseでは、当サイトの特集記事「Coinbase、S-1ファイリング公開でナスダック上場準備が整う」でも報じたように、CoinbaseがSEC(米国証券取引委員会)へ提出したS-1ファイリングが2月25日に公開されたばかりである。世界をけん引している中国と経済戦勝真っ只中である米国では、「FRBのパウエル議長、仮想通貨について警告もBTCをデジタルゴールドと認識」で報じたように、FRB(米国連邦準備制度理事会)のジェローム・パウエル(Jerome Powell)議長がデジタル通貨に肯定的な姿勢を見せている一方、デジタル通貨に対して慎重な姿勢を見せ続けており、FRBは、この分野での調査結果を公表し始めると予想されている。