連邦銀行がステーブルコインの準備金保有を認める
アメリカFRS(Federal Reserve System=アメリカ・連邦準備銀行)、仮想通貨取扱い業者、特にステーブルコイン事業者に対し、サービスを提供する新しい能力を見いだしている。21日(月曜)に発表されたOCC(Office of the Comptroller of the Currency=アメリカ通貨監督庁)の通達によって、国立銀行はステーブルコインの準備通貨を自由に保有できるようになる。
新しいガイダンスは、“国立銀行が銀行顧客へのサービスとしてそのようなステーブルコインを「準備金」として保持する可能性がある”と結論付けている。この発表に加え、通貨の会計監督官の代理を務めるブライアン・ブルックス(Brian Brooks)氏は、ステーブルコインサービスはすでに多くの銀行の活動の一部であると述べている。ただし、この書簡では、現時点では別の通貨で1:1で裏打ちされたステーブルコインにのみ適用されることを明記している。つまり、Libraなど一部の通貨の「バスケット」に依存するトークンは除外される。
テザー(tether /USDT)は、ニューヨークで保有されている準備金を使用して米ドルに固定されたステーブルコインの有名な例だが、姉妹取引所であるビットフィネックス(Bitfinex)での損失を補うためにこれらの準備金を使用しているとされるテザーを巡る論争が長引いているのは仮想通貨ユーザーなら周知の事実だ。
※テザー(tether)とビットフィネックス(Bitfinex)間の問題についての特集記事『「BitfinexとTetherはまだ文書を引き渡す必要がある」=NY裁判官』と『NYAGはテザーとビットフィネックスに財務書類の提供を要求』も参考に見ていただきたい。
3月に、大手仮想通貨取引所のコインベース(Coinbase)の法務部門の責任者を務めていたブライアン・ブルック(Brian Brooks)氏がOCCの代行責任者に就任して以降、アメリカの銀行における仮想通貨の役割の拡大に対し、現在トップを走っていると言われる中国を追い抜く勢いで、非常に積極的に取り組んでいる。7月にOCCでは、同様の決定を送信し、連邦銀行が仮想通貨資産を保管できることを確認したばかりだ。