テザー時価総額は、2020年に約4倍に増加で150億ドルに

テザー時価総額は、2020年に約4倍に増加で150億ドルに

最近のDeFiの人気も相まって、2020年にUSDTが大量に発行されており、これにより時価総額は150億ドルを超えている。

既に今年だけでも約40億ドル強のUSDTが市場に流通し、ますます多くの流動性プールがステーブルコインに基づいているため、DefiはUSDTの流通を促進させている。また、ステーブルコインの需要自体が拡大し続けていることもあり、USDTの毎日の平均送金額は先月末にPayPalの送金額を上回っている。

USDTのユーザーと取引所間のテザーの動きを表すFlipsidecrypto.comのインフォグラフィックによると、BinanceとBitfinexが約20億ドルとUSDT取引の大部分を占めていることがわかっている。このようにUSDTの需要が拡大している理由として、安定性の低い法定通貨を持つ国での価値の保有手段としてや、新型コロナウィルスを要因とする株価の先行き不安などからUSDTのようなステーブルコインの需要が増しているとのこと。

flipsidecrypto.comより画像引用

また、USDTはドルに裏付けされていることもあり、仮想通貨への投資を避けてきた機関投資家からの資金流入があることも需要拡大の要因になっていると考えられる。その一方で、USDT建の取引が盛んになっていることで、レバレッジ取引が盛んなタイミングで取引所内のUSDTが不足するという問題も起きているようだ。

レバレッジ取引は、取引所に預ける資産以上の資金額の取引を可能にする仕組みであるため、USDTが不足するという現象が起きているとのこと。そのため、先月テザーは、バイナンスにTRONブロックチェーンに基づく10億ドルの余剰があったため、ビットフィネックスからバイナンスへ10億ドルのトークンスワップを実施している。

テザーのスワップに関しては、9月15日にERC-20バージョンのステーブルコインに対する需要がTRONなど、他のネットワークの需要を上回ったため、テザーによって別のスワップが開始されたようだ。また、イーサリアムネットワークのガス料金が高騰していることもあり、テザー転送をイーサリアムから他のネットワークにシフトする動きが進行中とのこと。

これにより、およそ300万USDTがイーサリアム ネットワークからOMGネットワークに移動され、トランザクションの承認時間および手数料を大幅に削減することを実現したとのことだ。