BlackRock が密かに1月にビットコイン取引
世界最大の資産運用会社であるBlackRock(ブラックロック)は、1月のSEC(米国証券取引委員会)への申告で、ビットコイン(Bitcoin/BTC)先物に投資していることが明らかになった。
3月31日に公開された申告書でBlackRockグローバルは、360,458ドル(約4,000万円)でCME(シカゴマーカンタイル取引所)から37の先物契約を行ったことを表している。これはBlackRockロックファンドの総資産の0.0014%を占めており、契約は3月26日までとのこと。
同社は約9兆ドル(約996兆円)の資産を抱える、世界で最大の投資管理会社であり、Vanguard(ヴァンガード)、UBS、Fidelity(フィデリティ)、JPモルガンチェース、およびBNYメロンなどと並ぶ大手投資企業である。株や債券などに幅広く投資を行うファンドであり、通常はファンドの最低70%を、企業や政府が発行する有価証券に振り分けているが、今回は同ファンドの資金の一部を、CMEのビットコイン先物へ割り当てたとみられる。
今回のBlackRockによる投資は、1月20日付けのBlackRock FundsVとBlackRockGlobal Allocation Fund、Inc.の2つのファイリング提出のタイミングに基づき、CME Bitcoin Futuresの購入が発生。申告書は1月31日までの財務状況を表しているだけであり、同社がCME Bitcoin Futuresの投資を定期的に続けているかなどは明らかになっていない。
今回の投資はビットコイン購入せずに投資か
同社が投資したビットコイン先物契約は実際、ビットコインを購入する必要なしに投資を行うことができるもので、CME先物契約はトークンではなく現金で決済されている。そのため、実際のビットコイン現物がブラックロックの店舗に存在しているかどうかも不明であり、市場への影響なども依然として明らかにされていない。BlackRockのリック・リーダー(Rick Rieder)CIO(最高情報責任者)氏は次のように語っている。
私の感覚では、ビットコインを含む仮想通貨の技術が進化しており、規制はそれがポートフォリオの一部であるべきであると示唆しているように感じています。
BlackRock社では今年2月中旬、当NEXTMONEYの特集記事「世界最大の資産運用会社BlackRockがビットコインに目を向ける」で報じたように、同社がビットコインに目を向けていることがCNBCのSquawkBoxとのインタビューで明らかになっている。また、3月中旬には、「BlackRock幹部、金がインフレヘッジとして誇張されていると信じる」で報じたようにラス・ケーステリッヒ(Russ Koesterich)氏が、「イエローメタルや他のETFからビットコインへの大規模な流出の中で、金はインフレヘッジとして失敗している」と仮想通貨寄りの発言をしたことで高い関心が寄せられていた。