金融庁がJVCEA に対してFATFトラベルルールの導入を要請
日本金融庁は3月31日(水曜日)、FATF(金融活動作業部会)を中心に作成された仮想通貨のマネーロンダリング防止規制、通称トラベルルールの採用に向けて新たな一歩を踏み出した事が分かった。
金融庁は31日、FATFが求める国際送金ルール、通称トラベルルールについて、各国が協調して実行していくことが重要との認識を示し、JVCEA(一般社団法人日本暗号資産取引業協会)に対し、2022 年4月を目途に、自主規制規則の導入を目指し、必要な体制を整備していくよう要請した。整備の過程において金融庁は、FATFの旅行規則(仮想資産サービスプロバイダーが送信者と受信者の取引データを共有することを要求する一連の規則)を採用すると発表しており、次のように語っている。
暗号資産交換業の適正かつ確実な遂行を確保する観点から、トラベルルールの的確な実施に向けた検討を進め、技術面や運用面での課題を解決し、JVCEA会員にも周知徹底および協会会員の取組のサポートをお願いしたい。
トラベルルールについて
FATFは2015年に旅行規則の構想を公表し、2019年にいわゆるトラベルルールを導入している。導入の背景には、仮想通貨がマネーロンダリングやテロ資金供与に使用されるのを防ぐためのいくつかの対策を求めたものである。
日本は1990年にFATFのメンバーとして加入して以降、韓国やシンガポールなど、他のアジア諸国と並んで、旅行規則指令を最も受け入れやすい管轄区域の1つと認識されていた。今回の金融庁によってJVCEAへ要請されたニュースは、FATFが今年2月22日~24日にかけて公開協議を実施するため、以前のトラベルルールの更新発表後に要請がなされている。