MastercardがRippleパートナーのBVNK買収を完了
決済大手のMastercard(マスターカード)は2026年8月3日(月曜日)、デジタル資産インフラプロバイダーであるBVNKの買収を完了したと発表した。3月に合意が公表されていた本取引の規模は、条件付き支払い(3億ドル=約472.4億円)を含めて最大18億ドル(約2,834.5億円)にのぼる。
The challenge is no longer creating new rails. It's connecting them.
Today, Mastercard completed its acquisition of BVNK.
Together, we're helping customers connect digital and traditional forms of money through trusted infrastructure built for scale.
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— Mastercard (@Mastercard) August 3, 2026
もはや課題は新たなレールを構築することではなく、それらを繋げることです。本日、MastercardはBVNKの買収を完了しました。両社は協力して、拡張性を考慮して構築された信頼性の高いインフラストラクチャーを通じて、お客様がデジタルマネーと従来型のマネーを繋げられるよう支援します。
Mastercardはこの買収を通じて、従来の決済網を新システムに置き換えるのではなく、既存インフラとブロックチェーン網を「接続」することに重点を置いている。法定通貨、ステーブルコイン、トークン化資産が相互に連携する「コネクテッド金融エコシステム」の構築を目指し、伝統的な金融サービスと暗号資産の摩擦を解消する狙いがある。
デジタル資産基盤「BVNK」の強みと相乗効果
ロンドンとサンフランシスコに拠点を置くBVNKは、企業や金融機関が法定通貨とデジタル通貨を単一プラットフォーム上で統合・管理できる決済インフラを展開してきた。APIを活用したステーブルコイン決済や国際送金、資金管理に強みを持ち、各国の規制に準拠したライセンスも保持している。
これまで同社にはConcentric(コンセントリック)、Tiger Global(タイガー・グローバル)、Haun Ventures(ホーン・ベンチャーズ)、さらにはVisa Ventures(ビザ・ベンチャーズ)やCiti Ventures(シティ・ベンチャーズ)、Coinbase Ventures(コインベース・ベンチャーズ)などの有力資本が出資を行ってきた。Mastercardにとって、ライセンスと実績を備えた同社を傘下に収めることは、自社でゼロから技術開発を進めるよりも迅速に市場参入を果たせる大きなメリットとなる。
Ripple・XRP Ledgerとの連携深化とAI決済への応用
Rippleの長年のパートナーであるBVNKの買収は、Web3エコシステム全体にとっても大きな影響を持つ。
足元では、AI(人工知能)を活用した自律取引向けに開発されたMastercardの検証枠組みVerifiable Intent(検証可能な意図)がXRP Ledgerへ統合されるなど、技術面での連携も具体化している。
またMastercardは、次世代の自動決済基盤AP4M(Agent Pay for Machines:機械間決済基盤)を展開しているほか、米ドルペッグ型ステーブルコイン「Open USD」を準備するコンソーシアムOpen Standard(オープン・スタンダード)を支援するなど、Web3領域での取り組みを多角化させている。
相互運用性が開くグローバル決済の未来
Mastercardのヨルン・ランバート(Jorn Lambert)CPO(最高製品責任者)氏は、ステーブルコインが国際B2B決済や資金管理といった現実的な用途で急速に普及している点を指摘している。
今後は各種通貨が個別の網で競合するのではなく、相互運用性を備えたネットワーク上で調和して機能することが重要になるとの見解を示した。
Visaをはじめとする競合他社もオンチェーンインフラの拡充を急いでおり、規制環境の整備が進むにつれて大手カードブランドによるステーブルコイン市場のシェア争いは一段と加速していく見通しだ。
























