IBCグループ、マイニング施設を中国から米国、カナダなどに移転する計画

IBCグループが中国から撤収

中国で仮想通貨マイニングの取り締まりが進行中のなか、IBCグループはマイニングインフラストラクチャーをアジアの国外に移動することを計画していることが分かった。

中国で重要な仮想通貨マイニング事業を行っている投資会社IBCグループは、全国のすべてのビットコインおよびイーサリアムマイニング施設を閉鎖する意向を発表。代わりに、同グループはカナダ、米国、アラブ首長国連邦、カザフスタン、アイスランド、および多くの南米諸国に移すことを計画していることが分かった。

中国政府によって開始された仮想通貨マイニングの取り締まりの結果、アジア最大の経済におけるBTCマイニングの大部分をシャットダウンする必要があり、最大のマイニング事業者の1つであるIBCグループも、地元のマイニング事業を掌握して中国を離れる予定とのこと。

ドバイを拠点とする投資会社は、中国の40の主要都市に1,500人以上の従業員を抱えているが、過疎王通貨の制限により、デジタル資産のマイニングがより利用しやすいカナダ、米国、アラブ首長国連邦、アイスランド、カザフスタンなどへと視線が向けられている。さらに、2021年3月、同社は本社をカナダのトロントに移転しており、北米諸国との将来の関係を示した。IBCグループのクラ―ム・ショローフ(Khurram Shroff)会長は、このニュースについて次のようにコメントしている。

中国からの仮想通貨採掘事業のシフトは、カナダにとって大きなチャンスとなるでしょう。トロント証券取引所は最近、世界初のビットコインETFを上場したため、仮想通貨の主流化に関して、国はすでに時代を先取りしています。


強気な姿勢を崩さない中国の仮想通貨マイニングの取り締まり

The Wolf of AllStreetsの異名を持つ人気ポッドキャスターのスコット・メルカー(Scott Melker)氏は、マイナーを中国から移住させるプロセスがビットコイン(Bitcoin/BTC)にとって必ずしも悪いわけではないと意見を述べた。

メルカー氏は、再生可能エネルギー源と現代の技術を使用して、世界の他の場所でビットコインマイニングを開始する準備ができていると主張している。同氏は中国の現在の状況を、中国からの以前の投機的なニュースよりも「もう少し重要」だと説明。それにもかかわらず、彼は、一般的に、現在起こっていることは、長期的にはネットワークにとって強気であると信じているとあかした。

著名なビットコイン支持者の1人であるマイケル・セイラー(Michael Saylor)氏は、中国がビットコインマイナーを追放することによって「1兆ドルの間違い」を犯したとして、次のように語っている。

中国はビットコインの50%の市場シェアを持ち、年間100億ドルを生み出しており、ビジネスは前年比で100%成長していました。そして、政府はそれを取り締まり、中国から業界全体を搾り出しました。ビットコインの成長率を考えると、これは中国にとって1兆ドルの間違いになると思います。

NEXTMONEYの特集記事「中国の規制強化後、ビットコインのマイニング能力の90%以上が閉鎖」、「一貫した新しい中国の規制によってビットコイン価格が大幅下落」、「中国のマイニング取り締まり後、ビットコインのハッシュレートが一晩で17%低下」、「中国のマイニング業者流出でイーサリアムハッシュレートが25%低下」、「マイニング規制は中国の重大な過ちで米国に大チャンス到来か」などで報じたように、中国のマイニング取り締まり規制によって、ビットコインマイニングと関連する動きが鈍化している。今後、マイニング業界は中国から米国にシフトチェンジするとの見方が大きく、経済戦争とは全く異なる米中の戦いが表面化しそうである。

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