中国のマイニング取り締まり後、ビットコインのハッシュレートが一晩で17%低下

中国・四川省のマイニング施設でビットコインハッシュレートが大幅低下

中国の四川省の当局が26のマイニングファームを取り締まった後、ビットコインハッシュレートが過去24時間で16.94%減少したことが明らかになった。

ハッシュレートの低下はビットコインの価格に影響を与える可能性があり、4月に新疆ウイグル自治区での停止により、ビットコインのハッシュレートが30%減少し、ビットコインの価格が10,000ドル(約110万円)下落。また、一部のマイニングプールは、他のより多様化したプールよりもシャットダウンの影響を強く受けたことがわかっている。

BTC.com「Pools’ Hashrate Rank」より画像引用

BTC.comのデータによると、マイニングプールBTC.TOPは、一時ハッシュレートの51.39%にまで落ち込んでおり、6月22日13時時点で微弱な回復をし、-47.68% となり、マイニングプールとしての順位を15位に落とした。さらに、最大のプールであるAntpool.comも一時、ハッシュレートの14%を失っており、同じく22日13時時点で-4.86%にまで回復している。

中国のマイニング業者はより厳しい状況に

中国の四川省は広大なダムによって生成された過剰な安価な水力発電を利用できるため、仮想通貨マイナーからは人気の地であり、ビットコインブロックチェーンを支えるすべてのハッシュレートの約65%が中国からのものである。

四川省からのマイナーの締め出しによって多くのマイナーが寒い気候により、石炭を動力源とするエネルギー源を電力として利用できるため、新疆ウイグル自治区に移住している。しかし、新疆ウイグル自治区でも、6月9日にいくつかの仮想通貨マイニングファームをシャットダウンするように命令が下されており、中国のマイナーはより厳しい状況に置かれている。

というのも中国政府が、ビットコインマイニングにかかる、莫大なエネルギーの浪費を懸念していることが関係しており、支払いネットワークの1つの用途は、人々が中国などの監視状態を回避するのを支援することであるとされている。実際、当NEXTMONEYでも、「一貫した新しい中国の規制によってビットコイン価格が大幅下落」、「中国の規制強化後、ビットコインのマイニング能力の90%以上が閉鎖」、「中国の内モンゴル自治区が仮想通貨マイニング禁止8措置を設定」などの特集記事で中国規制強化に関連した内容を報じている。

一方でCompassのコンテンツ・ディレクター、ザック・ボエル(Zack Voell)氏は次のようにコメントした。

今回のハッシュレートの低下の大きさとスピードは過去の低下と一致している。マシンが他の場所に移され、ハッシュパワーが新しい地域に移動した後、ハッシュレートは再び安定的に上昇するだろう。