中国の規制強化後、ビットコインのマイニング能力の90%以上が閉鎖

中国四川省でマイニング施設が閉鎖

中国最大の仮想通貨マイニング施設の1つ、中国南西部の四川省にある多くのビットコインマイニングプールは、仮想通貨マイニングに対する全国的な取り締まりが激化する中、6月18日(金曜日)、地方当局がこの地域でのマイニング事業に対して「スクリーニング、浄化、終了」するよう命じた後、6月20日(日曜日)に閉鎖された事が分かった。

NEXTMONEYの特集記事「中国の内モンゴル自治区が仮想通貨マイニング禁止8措置を設定」で報じたように、この禁止措置は中国の北部地域および南西地域の他の主要マイニングハブの規制当局が厳しい措置を講じているため、短期的には、中国のビットコイン採掘能力の推定90%以上が閉鎖されることを意味する。

一部の業界関係者は、水力発電が豊富な四川省の規制当局がよりソフトなアプローチを取ることを望んでいたものの、最近の禁止措置は、地元経済に一定の利益があるにもかかわらず、金融リスクを制御するために投機的な仮想通貨取引を抑制するという中国の規制当局の決意を強調している、と述べている。

中国政府によるマイニング業の停止命令と統一的なアプローチ

四川省開発改革委員会と四川エネルギー局によって18日に発行された共同通知には対象となるマイニング企業として26社が記載されており、地元の電力会社に対し、検出した仮想通貨マイニングプロジェクトへの電力供給を直ちに停止している。

地方自治体が新しいマイニングプロジェクトを承認することを禁止した今回の共同通知に対し、深センに本拠を構えるブロックチェーン会社BankLedger(銀錬科技)のシェントゥ・チンチュン(Shentu Qingchun)CEO(最高経営責任者)は次のように語っている。

雨季には電力が過剰になるため、四川省が取り締まりの際に例外となることを期待していました。しかし、中国の規制当局は現在、活況を呈している中国のビットコインマイニング業を見直し、抑制するという統一的なアプローチを取っています。


リアルタイムハッシュレートが急落

Huobi Pool、Binance、AntPoolなどの中国企業が支援するビットコインマイニングプールでは、過去24時間以内にリアルタイムハッシュレートが20%から40%急落した。

中国北西部の新疆ウイグル自治区、中国北部の内モンゴル自治区、中国南西部の雲南省はすべて、ビットコインマイニングの制限規則を発表。これによって、ビットコインのマイニング能力の90%以上、グローバル仮想通貨ネットワークの処理能力の1/3が短期的に停止される。その結果、中国のマイナーは、海外に移住するため、北米やロシアなどを中心に、海外企業と提携を結ぶ必要がある。さらに、多くのマイナーが処理装置を捨てるため、マイニングマシンの価格が短期的に急落する可能性も浮上している

中国人民大学のWangPeng助教授は、中国当局の動きについて、経済的リスクおよびマネーロンダリングなどの違法行為の体系的な防止のため、世界の金融規制当局によるデジタル通貨取引の厳重な監視に沿ったものであると語っている。

ビットコインマイニングと取引を取り締まり、個人のリスクがより広い社会に伝わるのを断固として防ぐ必要があると考える中国政府の動きは今後さらに拡大していくのか、引き続き注目されている。

中国の内モンゴル自治区が仮想通貨マイニング禁止8措置を設定

2021.05.27