デジタルユーロを加速するため、スペインの議員がファイル提案
スペインの社会党の議員グループが、デジタルユーロの実施を加速するための提案を提出したことが分かった。
6月8日(火曜日)に提示された提案は、ユーロ圏でのCBDC(デジタル通貨)の実装を研究するためのグループの創設を求めており、この研究グループが作成された場合、スペイン銀行が支援するという。ただし、デジタルユーロの発行は、ECB(欧州中央銀行)によって現段階ではまだ調査中である。この提案は、中央政府に対し、デジタル通貨の実施の利点を検討するための研究会を設立することを求めているとのこと。
この提案は、この研究を進めるための次の4つの動機に言及している。
・デジタルユーロに基づく新しい支払いフォームを可能にするデジタル化技術の進歩
・CBDCの設立は、銀行システムから分離された仮想通貨やその他の支払い方法の使用を減速させる、これらの方法は、制御および精査するのが困難
・中央銀行のデジタル通貨が金融包摂を改善し、スマートフォンの普及と同国民に対する金融商品の直接取得支援
・健康と公的費用の理由で現金が差し迫って消滅
マドリード大学のアルフレド・ムニョス(Alfredo Muñoz)商法教授は、スペインには同国内の土地だけでデジタルユーロを発行する法的能力がない可能性があると主張。スペインは、デジタルかどうかに関係なく、ユーロの発行を決定する能力を欠いていると指摘している。その一方でEUは、加盟国の金融政策において「独占的な能力」を有しており、スペイン国内とEUでの能力に大きな違いを突き付けられている。
まだ研究中のデジタルユーロ
デジタルユーロが現段階でまだ研究中であることを考えると、これらのスペインの議員によって提示された提案は矛盾している。
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ECBはCBDCがまだ実験段階と宣言
ECBは、このタイプの電子通貨はまだ実験段階にあると宣言。公式デジタルユーロウェブサイトは、機関が今年の半ばに向けてこの主題を決定することを明確にしている。
しかし、他の声にはより具体的な情報を進めており、欧州中央銀行のクリスティーヌ・ラガルド(Christine Lagarde)総裁は、デジタルユーロは5年以内に到着する可能性があると述べている。ラガルド総裁は、その仕事は些細なことではないので、彼らはそれを正しくしなければならないと強調しており、当NEXTMONEYの「ECBのラガルド総裁、4年間計画でデジタルユーロを開始」でも報じている。
「バハマ中央銀行、今年夏に向けてサンドダラー採用準備へ」、「中国CBDCテスト当選者、95%がデジタル人民元を使用」や「中国人民銀行、デジタル人民元を規制する法律導入を計画」などで報じているようにバハマや中国のような他の国々は、すでに自国のCBDCでテストや段階的導入を実施している。しかし、スペインのケースでは、EU加盟国の一国として、欧州中央銀行の決定を待たなければなならないため、今後のスペイン議員らの動きにも注目が集まっている。