OKExがクジラ取引で市場をリード
OKExに6月は毎日最大のクジラ取引数を更新し、売り注文数の2倍の買い注文が発生した日もあったと仮想通貨市場データを提供するKAIKOがブログで発表した。
6月のOKExにおける月間ビットコイン取引数はこれまで最大の513.1BTCが取引され、2位のBinanceの343.7BTCと、1位と2位の取引量の差は169.4BTCであった。KAIKOによるクジラの定義は10BTC以上で、6月の1カ月間にOKEx で取引されたBTCは8,000BTCを超えている。KAIKOがクジラの取引数を調査したのは、以上の11仮想通貨取引所を対象に調査している。
- Binance(BTC-USDT)
- Huobi(BTC-USDT)
- Bitstamp(BTC-USD)
- Coinbase(BTC-USD)
- Bitfinex(BTC-USD)
- Kraken(BTC-USD)
- Liquid(BTC-JPY)
- OKEx(BTC-USDT)
- Bitflyer(BTC-JPY)
- LMAX Digital(BTC-USD)
- Gemini(BTC-USD)
KAIKOブログから画像引用
クジラの取引をみる
調査対象取引所でのクジラ取引の構成を詳しく見ると、取引所ごとのクジラ取引の生の数を調べることができる。これには、10 BTC以上のすべての取引が含まれる。OKExはクジラの取引サイズの面でもリードしており、BTC-USDペアよりもBTC-USDTペアをサポートする取引所にて、より大きな取引が行われている。
KAIKOブログより画像引用
このレポートは、BTC-USDペアをサポートする取引所と比較して、BTC-USDTをサポートする取引所に、より多くのクジラ取引が行われることも表していることがわかる。これは、クリプトからクリプトへの取引と、クリプトからフィアット(法定通貨)への取引の摩擦のない性質が原因の可能性がある。
KAIKOブログより画像引用
興味深いのは、OKExにおけるクジラの買い注文と売り注文は、他の取引所と同様に大差がないものの、2位のBinanceのほぼ2倍の取引量がある点だ。買い注文と売り注文にこのような違いが少ない理由は明らかではないものの、考えられる理由の1つは、売り手は保守的な傾向があり、注文を10 BTC未満の小さな区画に分割する傾向があることだとKAIKOブログでは解説している。
KAIKOブログより画像引用
最後にもう一つ見ておきたいのが買い手と売り手の取引量だ。これを見ると、売り買いともに2位のBinance取引量の2倍の売り手取引量があるものの、この売り手取引量のおよそ2倍買い手の取引があることがわかる。
これらのデータを総合的に分析した結果、OKExがクジラの取引の面で市場をリードし、平均的なクジラの取引サイズ、数、および量の点で他のすべての取引所を上回っていることは明らかだ。OKExは業界で最も取引量の多い取引所であり、仮想通貨価格予想において重要な役割を果たしてると見ることができる。
なお他の対象取引所と比較してOKExでクジラ取引量が突出している理由として、ジェイ・ハオ(Jay Hao)CEOは、メディアに対し、成功の鍵は顧客サービスにあると語り、クジラ側も概ね同意しているようだ。