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コスモス(Cosmos/ATOM)の最新価格・相場・チャート・評価
そもそもコスモスとは?
コスモス(Cosmos/ATOM)は他の暗号資産(仮想通貨)にはない技術を数多く応用している。ネットワーク上であらゆるブロックチェーンをつないでスケーラビリティ問題を解決するとともに、異なるブロックチェーン間での取引も可能にしています。
コスモスは、誰でもブロックチェーンを簡単に開発、利用する世界の構築を目指し、“Internet of Blockchain”がモットーです。
コスモス(Cosmos/ATOM)の特徴・詳細とは
コスモス(Cosmos/ATOM)の歴史
2008年11月にサトシ・ナカモト氏によって、ビットコインの原型となる論文、「Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System:ビットコイン:ピア・ツー・ピア電子キャッシュシステム」が発表されると、瞬く間に世界中へと広がりを見せました。
その論文発表から9年後の2017年4月6日、コスモス(Cosmos/ATOM)は、ICO(Initial coin offering=暗号通貨の新規発行による資金調達法)を開始。当時、高い関心を集めていたコスモスは、ICO開始からわずか30分で終了するほど、大きな注目を集めており、約1,700万ドル(約18億2千万円)の巨額の資金調達を成功させています。
動画引用:Cosmos: The Vision(※動画については、画面右下に表示される字幕アイコン→字幕→自動翻訳→日本語の順に設定すると、日本語訳の表示が可能)
運営企業 | Tendermint Inc. |
所在地 | 本社:アメリカ・サンフランシスコ |
代表取締役 | Jae Kwon(ジェ・クォン)CTO兼創設者 |
トークン名 | COSMOS(コスモス) |
通貨単位 | ATOM(アトム) |
コンセンサスアルゴリズム | Proof of Stake(PoS) |
2014年に、創設者兼CTOのJae Kwon氏が、ビットコイン(bitcoin/BTC)とイーサリアム(Ethereum/ETH)のPoS(Proof of Work)の速度やスケーラビリティ、およびユーザビリティー(使いやすさ・環境)などの問題に対処する事を主な目的にTendermint Inc(All in Bits Inc)が設立しました。
2015年にテンダーミントを開発し、その翌年にはホワイトペーパーを公開。さらにその翌年である2017年にはICOを通じて約1,700万ドルの資金調達を成功させ、順調な運営が行われています。
コスモス(Cosmos/ATOM)の要であるTendermintとは
2014年に設立されたTendermint Incは、コスモスネットワークの中核を担っており、コミュニティ内の紛争を管理し人々が普遍的な目標に合わせてポジティブな社会と環境の変化を実現できるように、オープンネットワークを構築することを目指しています。
Cosmosブロックチェーンで保護されたデジタル資産は60億ドル以上、Cosmos&Tendermintエコシステムのプロジェクトは100以上と、活発なコミュニティ活動が現在も継続され続けています。
Tendermintの役わり
Tendermint Inc.は、ブロックチェーンを構築するための主要なBFTエンジンであるTendermint Core(テンダーミント コア)で革新をリードし、Cosmos SDKではblockchainフレームワークを、そして異なるブロックチェーン間通信のための標準を確立しているIBCプロトコルの3つの主要活動をしています。
Tendermint Core(テンダーミント コア)
Tendermint Coreは、ブロックチェーンを構築するための主要なBFTエンジンで、アプリケーションを任意の言語で記述しています。Tendermint Coreを使用することで世界中のマシンに複製が可能です。
特長は4つ。
- ビザンチンフォールトトレラント
Tendermint Coreは、任意の障害が発生するマシンの最大1/3を許容し、明示的に悪意のある動作が含まれる。 - 言語にはとらわれない
ABCIプロトコルを使用することで、任意のプログラミング言語で記述されたステートマシンをサポート。これにより、管理者が存在しなくても分散型アプリケーションDAppsをJavaなどの比較的メジャーなプログラミング言語で作成することができるようになる。 - ステートマシンレプリケーション
Tendermint BFTを使用し、確定的なステートマシンを世界中のコンピューターに複製。 - 迅速なファイナリティ
トランザクションがブロックに含まれると即トランザクションが完了。確認を待つ必要がない。
Cosmos SDKの役わり
ブロックチェーンを構築するために世界で最も使用されているフレームワークであるのがCosmos SDKで、3ステップでブロックチェーンアプリケーションを構築しています。
- ステップ1 カスタムブロックチェーンを作成
ビルド済みモジュールと、独自のカスタムモジュールを組み合わせてブロックチェーンアプリケーションを作成。 - ステップ2 新規ブロックチェーンを起動
MVPをユーザーでテストし、フィードバックを収集して繰り返し、パブリックメインネットを起動させる。 - ステップ3 他のCOSMOSブロックチェーンに接続
IBCを介してCosmosネットワークに接続することで、ブロックチェーンの採用と流動性を高める。
Cosmos SDKの機能は主に8つ。
1、基本単位 | 強力なSDKモジュールを使用して、特定のユーザー要件に合わせてブロックチェーンをカスタマイズ。 |
2、スケーラブル | 並列チェーンを実行して、成長するユーザーベースのスループット要件に一致させる。 |
3、相互運用可能 | IBCモジュールを使用して、Cosmosの他のブロックチェーンとトークンと値を通信。 |
4、安全 | アクセス制御は、悪意のあるモジュールに対してブロックチェーンアプリケーションをファイアウォールで保護。 |
5、証拠金 | Cosmos PoSモジュールをカスタムブロックチェーンアプリケーションの安全な基盤として使用。 |
6、ソブリン | ガバナンスモジュールを使用して変更を提案。ブロックチェーンのアップグレードに投票する。 |
7、オープンソース | 無料でオープンソースのCosmos開発者コミュニティを構築が可能。 |
8、エコシステムの活用 | Goで分散型アプリを作成し、強力なGolangエコシステムを活用できる。 |
Cosmos SDKでできること
Cosmos SDKの活用で、さまざまな利用が可能になります。例えば、オープンファイナンスとして、分散型エコノミーを構築して、ユーザーが接続されたトークンエコノミー間で取引できるようにしたり、ゲームを構築し、プラットフォーム上で直接取引可能なデジタル商品を作成することで魅力的なゲームを構築できます。
細かい権限システムを生かして個人の健康管理を維持できたり、モジュールライブラリに組み込むために柔軟性を提供していることから、群衆の知恵を使用したグローバルな予測市場を構築したり、国境を越えた取引と支払いの摩擦とコストを削減するこで、既存の銀行業務に革命をもたらすことも可能です。
さらにCosmos SDKでは、接続された多くのブロックチェーン間の支払いルーターとしての機能を持ち合わせていることから、セキュリティの提供や二重支出の取引防止、そして不動産においての財産権およびその他のライセンス所有権を保存および譲渡。ブロックチェーンは公証人として機能し、所有者または所有権の取り消しを確認するために使用も可能です。
IBCプロトコルの役わり
IBCはInter-Blockchain Communciation protocolの頭文字から来ており、直訳すると“ブロックチェーン間通信プロトコル”。
IBCではエンジニアリング、開発、エコシステムの更新情報を直接受信トレイに取得できます。
グローバル経済をブロックチェーン技術に接続する相互運用プロトコルのブロックチェーン間通信。
インターネットを強化するプロトコルは情報転送に最適ではあるものの、お金やその他のデジタル資産用に設計されたものではありません。そこで、IBCプロトコルを入力し、新しいトークンエコノミーの基盤を提供することから、世界中の誰でも迅速かつ安全な交換を実現できます
これらの働きによってIBCは、世界経済がブロックチェーンで接続でき、チェーン間で相互にやり取りしたり交換したりできるようになります。
コスモス(Cosmos)の独自トークンATOMとは
これまでの解説では、コスモスそのものが有している機能に焦点を当ててきたが、そのコスモスでは、独自トークンであるATOMを発行している。
今年、2020年に注目株として仮想通貨市場関係者らが注目しているATOMは、新規ブロック生成が約1〜3秒と、ビットコインが約10分前後であることを考えると、驚異的な速さで生成されています。
仮想通貨のブロックチェーンは、ほとんどの通貨が異なるブロックチェーンを使用しているため、異なる通貨同士は直接交換ができません。これを可能にしたのがコスモスで、クロスチェーンを用いることで他の仮想通貨にはない、将来背をコスモスにもたらしているのです。
コスモスは主に、新規ブロックを生成する際の提案や投票の権利のほか、コスモスネットワーク内のトランザクション手数料としても使われてます。ATOMは流通量が非常に少なくそれゆえに希少性が高い。現在は年間利約10.9%の高配当率で運用ができるのもATOMの魅力であり、市場関係者らも注目する所以です。
コスモス(Cosmos/ATOM)はどのように使用できるのか
仮想通貨の代表格であるビットコインやイーサリアムなどは実際の日常的な買い物での決済に利用できる環境が整ってきたが、コスモスが何らかのサービスや商品の対価として支払う決済に用いられる事は今のところほぼないと言えます。
先ほど「Cosmos SDKでできること」にて解説したように、さまざまな利用を通してトークンを支払う、目的が限定された使用に今のところ限定されているのが現状です。
ただし、注目しておきたいのは、世界最大級の仮想通貨取引所バイナンス(Binance)でTendermintが使用されている点です。同取引所はTendermintを介してバイナンス チェーン(Binance Chain)を開発。さらにこのBinance Chain上にDEX(Decentralized Exchange=分散型取引所)を開設しています。
最大手のBinanceが利用していることで非常に高い注目を集め、将来性や期待度が高まっています。
コスモス(Cosmos/ATOM)のアルゴリズムについて
コスモスのコンセンサスアルゴリズムはPoS(Proof of Stake:プルーフ・オブ・ステーク)を採用しています。
コンセンサスアルゴリズムとは合意の方法という意味であり、中央管理者が存在しないP2Pネットワーク上において、システムを正常に保つためには異なる意見が出ている際に矛盾なく合意を得ることが困難です。特に、ネットワーク上には不正をはたらく意図をもっている参加者がいるのも事実。そのような場合、合意を得ることは非常に困難です。
そのような状況下において、合意を取る方法として誕生したのがコンセンサスアルゴリズムで、コスモスではPoS方式を採用しているが、他にもPoWやPoIなど、いくつかの合意方法が存在しています。コスモスはPoSを採用することで、新規ブロック生成が1秒~3秒という驚異的な速さで実行されています。
ビットコインのコンセンサスアルゴリズムはPoW(Proof of Work:プルーフ・オブ・ワーク)で、ビットコインのシステムをそのまま採用している仮想通貨が多く誕生した背景から、仮想通貨市場で最も多く採用されている合意方法はPoWと言えます。
PoWは新規のブロックを生成するために、一つしかないナンス値を探し当て、膨大な試行錯誤(計算)を繰り返さなければなりません。これを難なくクリアするためには、超高度計算能力を有する専用マシンでなければ、膨大しすぎたビットコインの新規生成はできなくなっています。しかし、マイニング機器を販売する企業からは、次々と性能のより高いマシンが誕生しており、このマシンを購入するにはすでに一般の個人マイナーが入手できる額ではなくなっているのです。
このような理由から、世界中のマイナーたちはし烈なマイニング競争が勃発しているが、ここを補った合意方法であるのがPoSです。
コスモス(Cosmos/ATOM)を購入するには
コスモスは現時点では日本の仮想通貨取引所未上場のため、大手仮想通貨取引素Binanceまた、OKEx、Poloniex、Krakenなど、海外の仮想通貨取引所で、基軸通貨を通じて購入が可能です。
コスモスを保管するための同時ウォレット「Cosmos Hub Wallet」が用意されており、Webウォレットとモバイルウォレットに分けられています。
コスモス(Cosmos/ATOM)の評価まとめ【ATOMの将来性】
大手仮想通貨取引所のコインベース(Coinbase)はこれまで同取引所の技術基準を満たし、適用される法律に準拠するすべての資産をサポートすることを公言してきたが、その中にコスモスも含まれています。将来性が高く、ステーキング(保有)に向いた仮想通貨と言われるコスモスは、異なるブロックチェーン同士をつなげ、運用、拡張できるプロジェクトです。
昨年3月にローンチした仮想通貨界でもまだまだこれから伸びていくとみられており、昨年2月、韓国仮想通貨取引所DFlow、4月にはPoloniex(ポロニエックス)やKraken(クラーケン)で上場しています。
また、Tendermintは、DApps(分散型アプリケーション)ゲーム開発を自由で容易にできるほか、次世代の取引所と言われているDEX(分散型取引所)を開発することも可能なことから、将来性・注目度ともに今後も伸び続けていくと思われます。