ベーシックアテンショントークン(BasicAttentionToken/BAT)の特徴・詳細とは?

BATは2017年5月にイーサリアム(ETH)のERC-20トークンでICOを行い誕生した仮想通貨になります。本来ICOは1ヶ月程度、長いものになると1年近くかけて目標としている金額まで資金を調達を行います。しかし注目度の高い案件だと1分かからずに目標額に達することも少なくありません

BATも1分かからずに目標額に到達した案件のひとつです。BATのICOでは最大目標額3,500万米ドル(約38億5,000万円)に設定していましたが、数秒で目標金額に到達したのです。

今回はそのような特徴を持つブレイブの開発に使われている仮想通貨バットについて解説します。

ベーシックアテンショントークン(BasicAttentionToken/BAT)の最新価格・相場・チャート・評価


ベーシックアテンショントークン(BasicAttentionToken/BAT)の特徴・詳細とは?

仮想通貨の資金調達(ICO)の目標を1分で達成した仮想通貨BATが、これほど注目を集めている理由は大きく2つあります。

1つはBATの管理運営を行っているのはBrave社の創業者であるBrendan Eichは、インターネットブラウザのファイアーフォックスを開発しているMozilla社の前CEOなのです。

ブラウザとは?
インターネットエクスプローラー・ファイアーフォックス・グーグルクロームなどに代表されるインターネット上に存在するウェブサイトを訪問するためのアプリケーションです。

ブラウザの開発を行っている企業は多く、世界には既に数多くのブラウザが存在しています。日本発のブラウザもあり、それぞれのブラウザによって特色が異なります。例えばファイアーフォックスは拡張機能に優れています。イーサリアム系統のウォレットとしてdAppsなどでも活用されるメタマスクがという拡張機能があります。

PCでメタマスクを使うのであればファイアーフォックス以外にもグーグルクロームなどで導入が可能です。しかし、スマートフォンでメタマスクに対応しているのは、2018年11月現在、アンドロイド版のファイアーフォックスのみとなっています。最近では拡張機能なしで仮想通貨のウォレット機能を搭載したブラウザも登場しています。

インターネットブラウザの開発

BATのICOが注目を集めた2つ目の理由は、Brave社もインターネットブラウザの開発を目的にしているためです。

Brave社が開発しているブラウザは、企業名と同じくBrave(ブレイブ)といいます。(※ 混同を避けるためにこの記事中では開発元である企業名をBrave、Braveの開発しているブラウザをブレイブと表記します。)

ブレイブは既に公開されており、次の5つのOSで無料で使用可能になっています。

使用可能なOS一覧
  • Windows
  • Mac OS
  • Linux
  • iOS
  • Android

2018年7月に投稿されたBrave社の公式Twitterによるとブレイブのアクティブユーザーが300万人を超え、世界21カ国のプレイストアでトップ10にランクイン入りを果たしました。

ブレイブの目標は、高速ブラウジングと広告等のお金の流れの変化です。

現在のネット広告のお金の流れは、広告依頼者からサイト運営者への一方的なものとなっています。ネット広告を見て商品を購入したりサービスを受けたりする人にはお金が入ってきません。そこでブレイブでは、ネット広告を見た人に対して仮想通貨BATを支払うという広告方法を提唱しています。

ベーシックアテンショントークン(BasicAttentionToken/BAT)の基本情報

名称 Basic Attention Token(ベーシック・アテンション・トークン)
通貨名 BAT(バット)
プラットフォーム ERC20
管理・運営会社 Brave社
サービス開始日 2017年5月31日
発行上限枚数 15億枚

ブラウザを使って様々なサイトを訪問することを「ブラウジング」を呼びます。普段ブラウジングするだけならば意識する必要はありませんが、ブラウザにはCookieという機能が搭載されています。

Cookieとはユーザーがこれまでに行った情報を一時的に記録するという機能であり、前回訪問した時の行動や入力したパスワードなどを記録することができます。このCookieを使うことで、訪問する度に要求されるパスワードなどの入力の手間を省くことができるのです。

Cookieのデメリットとは?

このような便利な特徴を持つCookieですが、一方で全く無関係な第三者に対しても一時保存している情報を公開してしまう危険性も抱えています。

その代表的なものがCookieトラッカーです。Cookieトラッカーを使われると、利用者が訪問したサイトなどの情報が相手に全て筒抜けになります。上手く使えば利用者が興味を持つ製品やサービスに関する広告を表示してくれることもありますが、悪用される危険性も抱えています。

またCookieトラッカー自体がサイト表示を遅くするという問題点も抱えています。サイトを表示させるためにはテキストや画像を読み込む必要がありますが、トラッカーがついていた場合は更にトラッカー分の読み込みまで必要になるためです。

そこでブレイブではCookieトラッカーを使わずにネット広告を表示させ、表示された広告を見ることでバットを獲得するという広告表示方法を提唱しています。広告を表示することも利用者の任意であり、不要な広告を表示させないことでブラウジングの高速化にも繋がります。

BATを使用した広告収入

Google社の広告収入

BATのホワイトペーパーには広告収入に関する具体的な数字も掲載されています。

ホワイトペーパーによると、検索エンジンやブラウザの開発を行っているGoogle(グーグル)社は、2015年第3四半期に79億米ドル(約8,690億円)、2016年第3四半期に95億米ドル(約1兆450億円)の広告収入を得ています。これは、グーグルの収入額は広告収入シェア全体の50%にも相当する金額なのです。

グーグルがここまで広告収入を伸ばしている理由として、グーグルアドセンスやグーグルアナリスティックなどのサービスが充実していること。さらに、グーグルアドセンスの登録・認可を受けると、個人で運営しているサイトでも広告を掲載することが可能なのです。また、広告を貼り付ける場所や大きさも個人が自由に変えることが出来ます。

更に、グーグルではサイトに訪問した人がどのようなところからサイトへと到達したか、サイト内のどのようなページにアクセスしたのかを解析する、グーグルアナリスティックというサービスも提供しています。

このグーグルアナリスティックではCookieによる訪問者の行動解析が行われています。このようなサービスを広く提供していることがグーグルの広告収入の強みです。

ブレイブの広告収入と信念

しかし、Cookieによって支えられた広告収入はブレイブの信念とは相容れない部分も存在します。

仮想通貨関連の情報を発信しているCCNによると2018年9月にBrave社は、欧州のGeneral Data Protection Regulation(一般データ保護規則)に抵触しているとして、グーグルを申し立てているようです。

BATのホワイトペーパーによると広告業界でシェア2位を誇るのはフェイスブックで、2015年第3四半期には21億米ドル(約2310億円)、2016年第3四半期には34億米ドル(約3740億円)になり、シェアは49%に達しています。

なおブレイブは広告から収入を得るだけではなく、逆に特定のサイトに寄付をすることも可能になっています。これにより、TwitterやYouTubeの特定ページに寄付をすると、投稿者に対して寄付をすることになります。

これまで広告主からサイト運営者までお金の流れが一方通行でしたが、ブレイブを使えば広告を見る人までお金が流れていきます。更に寄付を通じてサイト運営者への還元により、広告を表示していないサイトにも資金流入が期待できるようになるわけです。

ブロックチェーン技術を活用したウェブブラウザBraveが、Googleを提訴

2018.09.16

BATの3つの強み

BATの強みは「高速ブラウジング」「広告ブロック」「新たな資金の流れ」という3点です。

まず始めに高速ブラウジングは、詳細でも触れたCookieトラッカーの排除や広告ブロックによって可能になります。高速ブラウジングの直接的なメリットはサイトの表示速度が速くなることです。ですが副次効果として、早く表示されることによる通信費の緩和や表示されるまで待たされる時間が減ることによるストレスの軽減が見込めます。

広告ブロックは高速ブラウジングも強みですが、任意のタイミングでブロックを解除できるところも魅力のひとつです。基本的には広告をブロックし、サイト運営者が良い商品や便利なサービスを教えてくれた場合だけ広告を表示するという使い方もできます。

使用者の収入獲得とメリット

またブレイブには広告を表示することでブレイブ使用者が収入を得るという仕組みもあります。ですので、広告をブロックせずに収入を期待するという使い方も可能なのです。

サイト運営者側にもメリットがあります。2018年11月現在サイトを運営しながら収入を得る方法は広告などに限られています。しかしブレイブが普及すれば、寄付による収入も期待することが出来るようになります。

ただし2018年11月現在、広告を表示させることにより収入を得るという仕組みはまだ導入されていません。ブレイブのアップデートを期待しましょう。

BATの爆上げ時期

引用元:コインマーケットキャップより

BATのチャートを見ていると2018年1月、5月、11月に大きく高騰しています。この高騰の背景には取引所への上場が影響していると見られています。

2018年1月の上場の前月である2017年12月には中国の仮想通貨取引所Houbi ProにBATが上場。5月にはインドの仮想通貨取引所であるZebpay、11月にはアメリカの仮想通貨取引所coinbaseへと上場を果たしました。

大手の仮想通貨に上場することで仮想通貨の価格が一気に高騰することは良く見られる現象です。例えばLiskが国内大手の仮想通貨取引所bitFlyerに上場した時には、1LSK=2,300円前後から最大1LSK=3,750円近くまで高騰しています。

ベーシックアテンショントークン(BasicAttentionToken/BAT)の評価まとめ

ベーシックアテンショントークン(BasicAttentionToken/BAT)の将来性

バットの将来性を予想するのは困難です。その理由として現状のブレイブはあまり一般的とはいえない性能になっているためです。つまりサイトが紹介している画像と広告のバナーを見分けることが出来ません。

広告等の表示を防ぐシールド機能をオンにすると画像とバナー全てが表示されず、逆にシールド機能をオフにすると画像とバナー全てが表示されてしまいます。また、シールド機能はflashもブロックしてしまうため、毎回例外処理を行う必要があります。現在はCookieを有効にしないと表示されない、あるいはサービスを受けられないサイトも存在します。

日頃からCookieを無効にしている人にとっては苦ではありませんが、広く受け入れられる状態にあるとは言えません。

また第3者からのトラッカーを排除する機能や特定サイトへの寄付機能は既に実装されていますが、ブレイブの肝といえる広告機能がまだ実装されていません。ロードマップを確認しましたが、具体的な日付は見当たりませんでした。

安全な画像や広告の識別がいつ導入されるのか、導入後に世間受け入れられるかの2点がバットの将来性を占うことになるでしょう。