共同設立者が退任後、ジハン・ウーがBITMAIN CEOとして就任

共同設立者が退任後、ジハン・ウーがBITMAIN CEOとして就任

大手マイニング企業であるBITMAINのCEOに、創業者のジハン・ウー氏が再度就任するとブルームバーグが報じた。ウー氏は今年1月にIPOの失敗などを理由に、BITMAINのCEOから退任していた。一方で、ウー氏は退任後も強い影響力を持っており、10月には同じく創業者兼CEOであったMicree Zhan氏を突如解雇している。解雇時には社内の人間に対してZhan氏と連絡を取らないように通達も行っている。

ブルームバーグによれば、中国南西部の四川省の首都成都でのプライベートなイベント内でウー氏がCEOに再度就任することが発表されたとのこと。このイベントでは、BITMAINの新たな販売戦略も発表されている。具体的には、大量のマイニング機器を購入する顧客に対して、通常であれば50%必要なデポジットを20%に引き下げることで販売促進に結びつけるとしている。

突如解雇のZhan氏、法的措置も検討

ウー氏のCEO就任とは対照的に突如として解雇されたZhan氏は、後日法的措置を講じる意向を示している。ブロックストリームのサムソン・モウCSOがツイッター上で、解雇についてZhan氏が従業員向けに発表した文書を公開した。その中には、Zhan氏が何の連絡もなしに突如として解雇されたことが記載されている。

また、「信頼していた兄弟に刺された気分だ。ドラマのような出来事が、まさか自分の身に起こるとは思ってもみなかった」と、自身の辛い胸中を綴っている。また、法的措置も視野に入れて、BITMAINに早期復帰することを目指すと従業員や株主に意向を示した。

BITMAINのマイニングシェア

BITMAINはマイニング業界でも大きな影響力を持っている。仮想通貨ウォレットを提供するBLOCKCHAINの00によれば、子会社のAntpoolとBTC.comのハッシュレートは合計すると全体の約24%を占めており、現状では最も大きな勢力の1つとなっている。

ここ最近では、テキサス州ロックデールに50MWの新たなマイニングファームを立ち上げたことを発表した。このマイニングファームでは、テキサス州電気信頼評議会(ERCOT)から直接電力を購入し、採掘のエネルギーに充当される。担当者であるクリントンブラウン氏は、テキサスの安定した電力を使うことで、事業を成功させられるだろうと見解を示している。