中国がブロックチェーンやAI活用で、314万件の訴訟解決

中国がブロックチェーンやAI活用で、314万件の訴訟解決

中国がブロックチェーンやAIを活用し、今年3月から10月までの7ヶ月間に314万件もの訴訟を解決したことが5日、中国新華社通信の報道で明らかになった。中国ではインターネットを使ったオンライン裁判「スマートコート」のプロジェクトが進行中となっている。スマートコートではブロックチェーンやAIだけでなく、その他にもビッグデータやクラウドシステムなどが最先端の技術が取り入れられている。

この新しい形の裁判形式では、市民が法廷に出向く必要もない。いくつかの画面を通じて、仮想の裁判官とコミュニケーションを取ることができる。また、裁判所からの通達もメッセージングサービスを通して受け取ることが可能だ。2017年に中国東部の杭州市にてスマートコートが初めて稼働した。その後、北京と広州においても同様のサービスが設置されている。今年4月には、北京インターネット裁判所のZhang Wen会長がAIとブロックチェーンを使い判決を下したことを報告した。発表されたWen会長のコメントは以下のようになる。

「現時点では、裁判所においてAIの活用は精度よりも効率を重視したサポートの役割を持っています。最終的な判断は人間の裁判官が人為的に行い、その裁定結果に責任を負います。(中略)しかし、AI判事を実現するための未来に、私たちは着実に進んでいると言えるでしょう。」

また、中国における最上級の裁判所である最高人民法院によると、スマートコートのデータベースには弁護士73,200人と市民100万人以上が既に登録されているとのこと。運用のための基盤が整っており、今後さらなる本格稼働が見込めるだろう。

ブロックチェーンの法的証拠能力

2018年9月、中国の最高裁判所がブロックチェーンに基づいた証拠の法的証拠能力を認めることを発表している。最高裁判所によれば、ブロックチェーンはデジタルで証拠を記録し、保管する能力があるとのこと。発表前の2018年6月に行われた裁判では、ブロックチェーン上のデータを証拠として採用している。また、2019年にはTikTokを運営するBytedanceが、動画投稿サービスのHuopaiに対して起こした著作権侵害の裁判で、ブロックチェーンに記録されたデータを基に裁判が行われている。この時にも、ブロックチェーン上の記録が正しいものと見なされ、著作権侵害が認められた。

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2019.12.16

こうした動きは中国以外でも起こっている。たとえば、米国のバーモント州ではブロックチェーンに基づいたデータを法的証拠能力があるものと見なす法律が可決されている。