89%の中国ブロックチェーン企業が、仮想通貨の発行を予定
北京ブロックチェーン技術応用協会(以下:BBAA)が、89%の中国ブロックチェーン企業が仮想通貨の発行を予定していることを明かした。中国の国営放送にあたるCCTVが報じた。BBAAの会長であるYedong Zhu氏は、中国のブロックチェーン業界の大部分は、ブロックチェーンではなくトークンにフォーカスして開発を行っていると述べた。加えて、25,000社がすでにトークンを発行しており、約4,000社が当局からその承認を待っている状態となっている。
中国社会科学院、中国決済清算協会、北京ブロックチェーン技術応用協会、社会科学文学出版社が中国人民銀行の指導のもと作成したブルーブックには、中国国内には28,000近くのブロックチェーン企業があると述べられている。また、このブルーブックにはテクノロジーが生活を豊かにしたことに対して、オンライン詐欺が多発したことも言及されており、被害額は1,100億元に登ると述べられている。
ブロックチェーン技術推進とアンチ仮想通貨
先月の習近平国家主席の発言からもわかるように、中国政府はブロックチェーンに注力している。いっぽうで、仮想通貨に対しては否定的なスタンスを継続している。22日には、中国人民銀行が173の仮想通貨取引所やトークンプラットフォームの閉鎖を発表した。中国に拠点を構えていた取引所BISSに至っては、当局の規制に準拠していなかったとして、10人の逮捕者まで出ている。
上述したように、中国では25,000社がトークンを発行しており、当局の承認待ちと報告されているが、このトークンが承認された場合はどうなるのだろうか。中国では仮想通貨取引もICOも禁止されている。取引所などには上場せず、システムを円滑に稼働するために利用するといったことも考えられなくはない。それとも、中国で活発に行われていると報告が出ているOTC取引だろうか。いずれにせよ、仮想通貨業界に中国が与える影響は非常に大きい。今後の動向からもますます目が離せない。