中国の仮想通貨取引所「BISS」が閉鎖=10人の逮捕も

中国の仮想通貨取引所「BISS」が閉鎖=10人の逮捕も

中国北京に拠点を構えている仮想通貨取引所BISSが、閉鎖したことが明らかとなった。中国系メディアである捜狐が報じた。また、北京警察はBISSの関係者10人を詐欺の容疑で逮捕している。報道では22日となっているものの、BISSに関してはコミュニティ内で2週間ほど前から閉鎖の噂が流れていたとされている。

19日には、シンガポールに拠点を構えているIOS財団が、公式ブログにて取引所BISSの入出金停止を報告しており、BISSが規制当局に準拠していないと判断されたことが述べられている。IOSTは、BISSがそのプラットフォーム上で、選挙システムの立ち上げを過去に行っている。IOSTのブログには、ユーザーの資産の所有権に関しては守られており、安全であることも報告されている。

北京警察は、BISSが規制当局にあたる北京地方金融監督局とPBC事業管理部が違法な活動を行ったと主張したことを踏まえ、中国国内の違法な取引事業などに関して、投資家へ警鐘を鳴らしている。捜狐の報道では、中国の仮想通貨取引所は、中国インターネット金融協会および国立インターネット緊急センターと完全に統合されているとのこと。

中国国内の仮想通貨取引の現状

中国では仮想通貨取引が禁止されている。海外向けにサービスを展開していても、規制を恐れてか他国へ拠点を移す企業は多い。実際に、中国発の仮想通貨取引所バイナンスは、規制が緩いマルタへと拠点を移してる。一方で、先日の習近平国家主席の発言にあるように、ブロックチェーンには国を挙げて取り組んでいく姿勢を見せている。

つまり、仮想通貨はいらないがブロックチェーン技術は欲しいというスタンスだ。このスタンスは一貫して変わっていない。中国では過去にICOも禁止した。自国通貨の人民元のデジタル化を目指すうえで、他の仮想通貨は邪魔なのだろう。ただし、中国ではOTC取引は盛んに行われている。今年4月からのビットコイン価格上昇時には、OTC取引の窓口に投資家が殺到したとの報道も出ている。