サザビーズ、Coinbaseと協力してバンクシー絵画の仮想通貨受け入れへ

サザビーズがバンクシー絵画の仮想通貨決済を受け入れへ

ニューヨーク州で世界初のファインアートオークションハウスであるサザビーズ(Sotheby’s)は、Coinbaseと協力し、新しい支払いオプションとして、仮想通貨を受け入れることを発表した。

このオプションでは、主要オークションハウスで初めてビットコイン(Bitcoin/BTC)とイーサリアム(Ethereum/ETH)が物理的な絵画の支払いとして可能になった。この画期的な開発は、世界最大の仮想通貨取引所の1つであるCoinbaseとのコラボレーションによるものである。Coinbase Commerceを介して仮想通貨を受け入れるという決定は、サザビーズが暗号化技術の採用でファインアート市場をリードし続け、オークションハウスの可能性を再考して拡大することを目的としているため、重要な次のステップを示している。

なお今回のバンクシー(Banksy)作品「LoveIsIn The Air」は、5月12日にニューヨークでオークションにかけられる予定で、300万ドル~500万ドル(約3億2,800万円~5億4,600万円:35BTC~53BTC)で売れるのではないかと推定されている。

仮想通貨に積極的なサザビーズ

米ドルによる支払いに固執していると言われているものの、サザビーズが仮想通貨を扱ったのはこれが初めてではない。

NEXTMONEYの特集記事「デジタルアーティストPak、NFTを燃やして手に入れる新しいトークンを発売」で報じているように、Pak氏とサザビーズが共同で「TheFungibleCollection」NFTを期間限定で独占販売している。また、サザビーズのライバルであるChristie’s(クリスティーズ)も仮想通貨に移行しており、Christie’sは3月、米国のデジタルアーティストBeepleの「Everydays」NFTを販売。支払いとしてイーサリアムを受け入れ、その後、イーサリアムベースの一連のNFTアートワークであるCryptopunksの販売を開始している。

Pak氏の「TheFungible」と名付けられたタイトルのNFTは、約1,700万ドル(約18億5,000万円)ほどの売り上げを生み出し、サザビーズによると、このオークションには3,000人を超えるコレクターが参加し、そのほとんどがオークションハウスの初めての購入者であったとのことだ。ブロックチェーンは、データを不変に保存する方法を提供するため、アートの世界にとって有望なツールと見なされており、アートワークを認証し、偽造を防ぐために有用であると期待されている。サザビーズのステファン・ペペ(Stefan Pepe)CTO(最高技術責任者)は次のようにコメントしている。

信頼できる取引所のCoinbaseを活用することは自然な進歩であり、クライアントの購入体験を向上させ、クライアントがいる場所で会うことでクライアントベースを拡大する新しい方法を開発するという私たちの献身に沿ったものです。

デジタルアーティストPak、NFTを燃やして手に入れる新しいトークンを発売

2021.04.13