NFTを燃やして手に入れる新しいトークン
デジタルアーティストのPak氏が、今後NFT(非代替トークン)書き込みプラットフォームとASHと呼ばれるトークンを立ち上げる事が分かった。
— Pak (@muratpak) April 12, 2021
デジタルアーティストのPak氏は、burn.artと呼ばれる非代替トークン(NFT)書き込みプラットフォームと、ASHと呼ばれるトークンをリリースする予定だ。burn.artでNFTの所有者はNFTをバーン(焼却)でき、その見返りとしてASHを取得できる。バーンとは、トークンを流通から永久に削除するプロセスを指しており、今回の場合は、特定のデジタルアートやメディアに接続されたNFTを指している。ちなみに…、バーンで得られるASHは「灰」を意味しており、Pak氏のツイートでも、「灰でしか手に入らないものもあります。」と記載されている。
今回のプロジェクトは、パフォーマンス作品であり、同時にアート固有デジタル通貨を作成する取り組みである。将来的には、ASHを通貨として受け入れるかどうかを決定できるとのこと。イーサリアムネットワーク系のERC-20標準トークンとして誕生するASHは、現時点では、burn.artでNFTを書き込むことがASHを獲得する唯一の方法だという。NFTとASHの変換率は、価格と利用可能な供給バランスを相互的に判断して決定されるが比率などの詳細は現時点では明確にされていない。なお、burn.artの広報は次のように語っている。
燃やされるNFTが多ければ多いほど、それぞれが生み出すASHは少なくなるが、Pak以外のNFTより多くのASHを生成する。
Pakは現在、オークションハウスのサザビーズと共同で「TheFungibleCollection」NFTをジェミニのニフティゲートウェイで4月12日(月曜日)~4月14日(水曜日)の期間限定で独占販売されている。なお、burn.artの発売は、The FungibleCollectionのOpenEdition販売直後に行われる予定で、19,880ユニットの「キューブ」が販売され、それぞれが500ドル(約55,000円)、計994万ドル(役10億円)を15分間で販売したとのこと。Fungible Collectionセールの参加者は、4月14日以降、burn.artでNFTを燃やすでるようになる。
デジタルアーティストPak氏とは
Pak氏は、デジタルアートと仮想通貨メディアの最前線にいるアーティストで、匿名のクリエイターである同氏は、進化するテクノロジーを存分に活用したアートワークを作成し、20年以上にわたってデジタルアートの世界で活躍してきた人物である。
NEXTMONEYの特集記事「Twitterジャック・ドーシーCEO、史上初ツイートのNFTを290万ドルで売却」、「バンクシー、オリジナル作品「モロンズ」焼却後NFTに変わる」で報じたように、これまでアート作品がNFTとして販売されており、Pak氏のburn.artとASHもこれらの影響を少なからず受けているとみられる。
急成長するNFTスペースでPakは、印象的なアートワーク、斬新なトークンメカニズム、進化するメディアのリーダーとしての地位を確立していることから、今後のプロジェクトの進行にも目が離せない。
記事参照:The Block