SBI Ripple Asiaがカンボジア・ベトナム間の送金サービス開始
SBIホールディングスとリップルの合弁会社であるSBI Ripple Asiaは、SBI LY HOUR BANKと協力し、ブロックチェーンを使用したカンボジア初の国際送金サービスを促進できることを発表した。なお、テスト送金が成功した後、カンボジア中央銀行から必要な承認を得ていることが確認されている。
SBI Ripple AsiaとSBI LY HOUR BANKは、カンボジアの中央銀行にあたるNBC(National Bank of Cambodia=カンボジア国立銀行)からRippleNetを利用した送金に必要なライセンスを取得し、カンボジアとベトナム間のより速く、より安く、より便利な送金を容易にするとのこと。
RippleNetでより速く、安全で、より便利な資金移動
RippleNetを使用することで、新しいパートナーシップは、同地域でより速く、安全で、より便利な資金移動促進を目標に掲げている。
RippleNetは、金融機関を単一のAPIに接続するためにRippleによって構築されたグローバル決済ネットワークで、これによって金融機関は、ブロックチェーンテクノロジーとXRP仮想通貨を使用して、企業とその顧客に高速かつ安価で信頼性の高い支払いソリューションを提供している。
SBI LY HOUR銀行は、この地域で大きな進歩を遂げている銀行で、2012年にマイクロファイナンス(Microfinance)としてスタートした同銀行は、2020年3月にカンボジア国立銀行から商業銀行免許を取得。その1年後、金融サービス大手のSBIホールディングスと提携し、金融ソリューションを提供している。
SBI LYHOUR銀行のCEOであるソウリン・アー(Soeurng Uth)CEO(最高経営責任者)は次のように述べている。
このようなリアルタイムで低コストの送金を行うために、新しいサービスはカンボジアの人々に絶対的な利益をもたらします。お客様は、当社の銀行パートナーシップを介して迅速に送金でき、この接続により、カンボジア国立銀行が開始したモバイル決済システムであるBakongアカウントをお持ちのお客様は、アカウントに即座に資金を送金できます。
SBIホールディングスは、ベトナムでの送金を容易にする分散型元帳技術(DLT)契約をティエンフォン銀行(Tien Phong Commercial Joint Stock Bank:TP Bank)とすでに締結している。
リップルにこだわるSBI
リップルと提携して以降、SBIホールディングスは最大の支持者の1人であり、アジア地域に巨大な市場を開拓してきた。
NEXTMONEYの特集記事「米SEC、リップル社へ13億ドルの訴訟=未登録証券の販売」、「「XRPは証券ではなく、リップルは勝訴する」=SBI北尾氏」で報じたように、XRP運営母体がSEC(米国証券取引委員会)による訴訟に直面している現在も、SBIは同社とのつながりにこだわり、リップルが勝つと楽観視している。実際SBIは、訴訟が解決次第、Rippleが公開されることを望んでいることを表明している。