アームストロング氏が米国撤退のうわさに反論
コインベース(Coinbase)のブライアン・アームストロング(Brian Armstrong)CEO(最高経営責任者)は、同取引所がより仮想通貨に優しい国を目指し、米国市場から撤退する可能性についてのうわさに反論し、米国を離れるつもりはないと発言したことが分かった。
同CEOは、現在米国内の規制上の不確実性にもかかわらず、米国最大の仮想通貨取引所として名高い同取引所が米国から撤退しないことを認めた後、米国現地市場への揺るぎないコミットメントを示した。同CEOのこの表明は、米国の息苦しい仮想通貨規制状況について仮想通貨投資家が不安を募らせている最中に発表。多くの仮想通貨取引所企業が米国市場を離れ、より仮想通貨に優しい国際市場を目指す中、同取引所は米国の顧客にサービスを提供を提供し続けるという同社の姿勢を再確認している。
現在、米国市場は同取引所の重要な収益を保持しており、前年には最大27億ドル(約3,866億円)を蓄積。同CEOは、同社が米国から永久に撤退する可能性については考えたこともなかったと述べたほか、規制状況の圧力にもかかわらず、本社を米国外に移転する緊急事態対応計画はないとも述べたうえで、次のように語っている。
現時点では可能性の領域にさえありません。ガラス破りの計画はありません。私たちは米国に滞在しています。
過去には米国外への移転ほのめかし発言も
アームストロングCEOは、米国外への移住の可能性を強く否定したが、数カ月前、同氏はコインベースの将来を確保するために、より仮想通貨の規制条件が整った市場に移行するという選択肢をそれとなくほのめかしていた。
この声明は仮想通貨取引所の移転計画の可能性についての議論を引き起こし、仮想通貨取引所がカルダノ(Cardano/ADA)などの主要仮想通貨の上場廃止を示唆したことを受けて、同取引所が他国への移転を検討しているといううわさはさらに勢いを増したほか、同取引所の資金確保後の意図についての憶測も高まった。しかし同CEOは、ライセンスは取引所の導入と拡大計画を強化するために取得したものであると説明し、投資家と米国の仮想通貨市場を安心させた。同CEOは大手メディアのフィナンシャル・タイムズ紙とのインタビューで、米国から撤退する計画を公然と否定し、次のように述べている。
私たちが国際的に取得しているライセンスは緊急時対応計画ではありません。それは国際的な拡大計画です。