中国CCID、第18回目の仮想通貨ランキングを発表
2018年5月より、基本技術、応用性、革新性の3つを軸に、独自の基準で仮想通貨ランキングを公表している中国情報産業省電子情報産業発展研究院(CCID:China Center for Information Industry Development)が、グローバルパブリックチェーンテクノロジー評価指数の第18版を発表した。
ランキング判断の基本技術では、ブロックチェーンの機能やパフォーマンス、およびセキュリティを評価し、適用性についてはブロックチェーンが実際のアプリケーションをサポートするかどうかを評価している。また、革新性については開発者の規模に加え、コードの更新や影響力をランキングに反映させている。
ビットコインは仮想通貨の中で最も古く、最大の仮想通貨であり、時価総額でも1位を独走している。しかし、CCIDのランキングでは、ビットコインが上位10位にランク入りすることは難しく、第17版では14位、そして今回はわずかに2ポイントアップの12位にとどまっている。
Cointelegraphは、イオス(EOS)、トロン(Tron/TRX)、イーサリアム(Ethereum/ETH)、アイオーエス(iostoken/IOST)、リンク(Link/LN)の上位5銘柄について、前回の評価から変わっていないことを報告している。IOSTは、基本的な技術の点でリストを上回っており、イーサリアムはアプリケーションで1位、ビットコインは創造性部門で1位であった。
2020年3月から5月の期間に、多くのパブリックブロックチェーンプロジェクトの更新が大幅に減少している。この結果は、ブロックチェーンおよび人工知能投資会社であるOutlier Venturesの論文「2020年第2四半期のブロックチェーン開発者レポート(Blockchain/Developer Report)」でも報告されている。
Outlier Venturesの調査によると、主なプロトコルでは、おそらくCOVID-19が原因であると考えられており、開発者の活動が穏やかに低下している。イオスとトロンが毎週実施しているコードの更新についても、94%と96%に減少した。CCIDリストでは、両トークンは全体的に上位にランク付けされているが、「創造性」カテゴリーでは低い結果となっている。
EOSは誕生当初”イーサリアムキラー”と呼ばれていたが、開発者とユーザー間で問題が浮上していると、ニュースアウトレットDecryptが5月に報じている。これはメインネットワークの立ち上げ後にブロックチェーンへの関心が高まった結果である可能性が高いとOutlier Venturesは述べており、さらに重要なのは、「コア開発者が去る」ことだと語っている。
CCIDリストで2番目にランクされたトロンについては、中国の規制当局が北京事務所を襲撃した際、中国と緊張関係にあり、創設者のジャスティン・サン(Justin Sun)氏は、事件はフェイクニュースであると主張した。同氏について中国の規制当局が調査していると報告されている中で、同氏は中国のソーシャルネットワークWeiboに投稿し、Tron Foundationの「過剰販売」を謝罪している。
Outlier Venturesは、一部のチェーンでは開発者の活動が劇的に増加したと述べており、その中には、ポルカドット(Polkadot/DOT)が+44%、コスモス(Cosmos/ATOM)+15%、シータ(THETA /THETA)+931%、カルダノ(Cardano/ADA)+580%がある。
注目しておきたいのは、CCIDリスト第18版で新たにランキング入りしたのはコスモスとカルダノのみ登場し、それぞれ21位と32位にランクされていることだ。ただし、Chainnewsからのレポートでは、現在開発中のトークンとブロックチェーンが数百あることを考慮しても、CCIDがリスト内のすべてのコインを考慮したかどうかについては触れられていない点に注意しておきたい。