ペイパルCEO、「ビットコインだけ保有している」

ペイパルCEO、「ビットコインだけ保有している」

決済大手PayPalのCEOであるDan Schulman氏は、リブラからの脱退について解説する中で、仮想通貨のHODL(長期保有者)であることを明かした。またSchulman氏は、その仮想通貨の中でも、ビットコインのみを保有しているという。

フォーチュン誌のインタビューにて、「仮想通貨を持っていますか?」という質問に対して、Schulman氏は「はい。ビットコインを持っています。」と回答。続けてインタビュアーが、「ビットコインだけですか?」と質問すると、「そうです。ビットコインだけです。」と答えたのだ。

仮想通貨が乗り越えなければならない壁

PayPalは決済系の競合他社の中でも、おそらくもっとも仮想通貨に対して精力的に取り組んでこなかった。たとえば、ツイッター社のCEOであるジャック・ドーシー氏は、自身が手がけるSquareで仮想通貨などのビットコイン決済を導入している。同じく決済サービスを提供する米Circle社も、子会社にあたる仮想通貨取引所Poloniexを手放したものの、ドルペッグのステーブルコインUSDCの発行なども手がけている。

PayPalがリブラ協会に参加したニュースは、大きな話題を集めた。当時はPayPalを含めて、大規模な顧客基盤を持つビザやマスターカードも参加していたため、リブラの驚異的な普及が見込めたからだ。いっぽうで、米議会からは懸念する声が噴出。一部の議員からは、脅迫とも取れる内容の文書がリブラ参加企業へ送られている。政府の圧力によって、PayPalを含めたいくつかの企業は、脱退せざるを得なかった。

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一方で、Schulman氏がビットコインを保有しているニュースは非常にポジティブだろう。リブラ協会を脱退しても、ビットコインには関心を持ち、目を向けているということだ。実際に、Schulman氏はフォーチュン誌のインタビューの中で、ボラティリティがあることで企業や経営者が採用をためらっているとも言及しているが、仮想通貨を否定している訳ではないと述べている。

「私は、仮想通貨がおもしろいアイディアではないと考えているわけではありません。仮想通貨は現金というよりは、商品に近い存在だと思っています。いっぽうで、世界中のさまざまな地域で、他のユースケースよりも安定したユースケースを生み出せる可能性があると思います。」

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