バイナンス創設者チャオ・チャンペン氏に実刑判決
バイナンス（Binance）の共同創設者で元CEO（最高経営責任者）の、“CZ”こと・ジャオ・チャンポン（趙 長鵬：Zhao Changpeng）氏は、リチャード・ジョーンズ（Richard Jones）判事によって懲役4カ月の判決がくだされた事が分かった。
この判決は、銀行秘密法違反の罪でジャオ氏が有罪を認めたことに続くもので、この犯罪では最長で10年の懲役刑が科せられる可能性があった。同氏は2023年11月の有罪答弁を含め当局との協力により、潜在的な最高刑は約36カ月に大幅に短縮。しかし、連邦判事は、同氏の行為の重大さと金融規制への影響を理由に、量刑ガイドラインから逸脱し、4カ月の懲役を命じ、判事は次の様に述べている。
当法廷は適切かつ合理的な量刑を科す努力が必要だ。
ジャオ・チャンペン氏に寛大な判決
DOJ（米国司法省）は、同氏の司法取引で合意された刑期の2倍となる懲役3年を勧告していた。
対して同氏の弁護団は懲役刑を求めず、同氏の住居を監視する専門会社の警備計画の支援を受けて自宅軟禁と保護観察を主張。同判事は判決の前に、米国司法省からの懲役3年の提案に同意しないことを明らかにし、保護観察所が推奨する10~16カ月の量刑に同意すると述べた。今回の判決は、懲役刑に加えて、5,000万ドル（約79億円）の罰金を支払うことに同意しているが、報告されている430億ドル（約6.7兆円）相当にのぼる純資産に比べれば控えめな額と言える。
同氏が2017年に設立し、世界最大に成長した仮想通貨取引所バイナンスも財務上の影響に直面し、同氏が有罪答弁の際、同社は43億ドル（約6787.7億円）という驚異的な罰金を支払うことに同意している。
今回の判決は仮想通貨市場にとって重要な瞬間を示しており、業界リーダーが直面している監視と規制の要求が増大していることを改めて強調している。
