中国のデジタル人民元、取引額が1兆ドルを超える:USDCとUSDTを上回る

中国のデジタル人民元、取引額が1兆ドルを超える

中国のデジタル人民元は驚異的な成長を見せており、取引額は1兆ドル(約142.6兆円)を超え、人気ステープルコイン2トップのUSDCとUSDTの合計活動を上回っている事がわかった。

デジタル人民元の成功は、広範な研究、開発、パイロットテストによるものでCircle(サークル)のジェレミー・アレール(Jeremy Allaire)CEO(最高経営責任者)は、ステーブルコイン、特に人民元ベースのステーブルコインに可能性を見いだしているという。

PBoC(中国人民銀行)のルー・レイ(Lu Lei:陸磊)副総裁によると、中国のデジタル人民元構想は10年以上の研究と4年間の試験的実験を経て、大きく前進。CBDC中国人民銀行デジタル通貨の試験は17の異なる分野で実施され、総取引額は7兆元(1兆ドルに迫る)に到達。さらに中国は、国際決済システムの強化を目指し、国境を越えたデジタル通貨プロジェクトで数カ国と協力中であり、始動中のプロジェクトではすでに参加国・地域間での実際の取引が可能になっており、将来の国際協力の可能性を浮き彫りにしている。

17の省と地域で試験運用されさまざまな分野で応用を拡大

中国現地メディアは、中国のデジタル人民元が1兆ドルを超えたと報じ、先週、中国国務院情報弁公室は、質の高い発展への国家の取り組みを議論することを目的とした一連の記者会見を開いている。

これらの会議で、同副総裁はデジタル人民元の進展に関する最新情報を提供しており、デジタル人民元は現在17の省と地域で試験運用されており、卸売、小売、ホスピタリティ、文化と観光、教育、医療など、さまざまな分野でその応用を拡大していると説明。さらに、同中央銀行は香港、タイ、UAEの中央銀行が参加する国境を越えたデジタル通貨プロジェクトに積極的に参加。国際決済銀行が主導するこのプロジェクトは、国境を越えた決済の非効率性に対処することを目的としており、現在は最小限の実行可能な製品の段階にある。

デジタル通貨人民元は、オン・オフラインの両取引をサポートするように設計されており、複製して広く採用できるソリューションを開発。また、2024年年6月時点で、中国のCBDCの取引量はUSDCとUSDTの両方を上回っており、USDCの取引量は約53億8,000万ドル(約7,675億円)、USDTは約451億6,000万ドル(約6.44兆円)となっている。これらの数字にもかかわらず、デジタル人民元の取引量は依然として高く、その大幅な採用と使用を示している。

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