ビットコインのトランザクション数が4憶回を突破
ビットコインの総トランザクション数が4億回を超えた。
ブロックエクスプローラ「Blockchain.com」の合計トランザクション数の推移をみると、4月9日9時点で400,042,017回となっている。
これについては、インターネット掲示板上のブロックチェーン・コミュニティ「Reddit」にも投稿され話題となっている。
また、1日あたりのトランザクション数は昨年3月末から上昇傾向にあり、昨年トランザクション数が最低となった3月25日の135,274と比べ、4月9日のトランザクション数は346071回となっており、約2.5倍の増加となっている。(計測されているトランザクション数は、前日9:00~当日9:00の間でのもの)
4月2日、ビットコイン価格の急騰したことが各所でも話題となっていたが、トランザクション数を見る限り、それに伴う ”顕著な” トランザクション数の変化はないように思える。4月2日~現在までトランザクション数については、軽微な減少が確認できる。
スケーラビリティ問題の現状
ビットコインでは、スケーラビリティ問題が度々話題に上がる。
スケーラビリティ問題とは、トランザクションを記録するブロックにサイズ上限が設けられているため、トランザクションの増加に伴い取引処理の遅延が発生してしまうというものだ。
この問題の改善には、様々な新しい施策が考案されているが、今後、トランザクション数が増加していくこととなればますます問題が顕在化していく可能性もある。
ビットコインのトランザクションは、「オンチェーンで行われるトランザクション」と「オフチェーンで行われるトランザクション」という2つに大別されることがよくある。
オンチェーンで行われるトランザクションでは、発生したトランザクションを直接ブロックチェーンに記録する方法をとる。
オフチェーンで行われるトランザクションでは、ある集団(2者以上)の中で複数回トランザクションが行われる場合、トランザクションの最終結果のみブロックチェーンに記録するという方法をとる。
オフチェーンで行われるトランザクションは、ブロックチェーンに最終結果のみを書き込むため、本来発生するトランザクション毎の手数料が抑えられるということになる。また、これは、スケーラビリティ問題の対処にもつながる。
スケーラビリティ問題は、ビットコイン及び仮想通貨の認知度が急激に高まった2017年に各所で議論が活発となった。
2018年には、仮想通貨の低迷期と言われるだけあり、一日当たりのトランザクション数が約1/2程度に減っていた。
しかし、前述したように、2018年3月末からはトランザクション数が徐々に上昇しており、2019年に入って以降、2017年末と同様の水準となる日もあった。
現在では、「ライトニングネットワーク」と呼ばれるオフチェーン・トランザクション技術も考案されているが、実現(普及)については試行段階にあると言える。
ビットコインが誕生して以来、総トランザクション数が4憶回を突破した現在、スケーラビリティ問題の解決に向けて、さらなる技術発展が急がれる。