バイナンスCEO「北京オフィス開設」報道を否定

バイナンスCEO、「北京オフィス開設」報道を否定

先日CoinDeskが有力な情報筋から得たとして報道したバイナンスの北京オフィス開設だが、CEOであるChangpeng Zhao氏はこの報道を否定した。

北京に事務所を開設する予定はありません。それは噂に過ぎないでしょう。真実ではないのです。

また、中国への事業戦略についても、以下のようにコメントをしている。

私たちの戦略は非常にシンプルです。中国政府の規制や韓国には忠実に従います。そして、ブロックチェーンの研究開発の普及・促進に貢献したいと考えています。

バイナンスは中国には戻らない?

バイナンスはマルタに拠点を構えている。当初は中国国内などアジア地域にて事業を展開していたが、2017年9月からスタートした厳しい規制の影響で国外へと逃げた格好だ。10月31日、CoinDeskはバイナンスが中国にオフィスを開設し、帰郷する準備が整ったと報じている。いっぽうで、今回のZhao氏の発言を見る限りでは、バイナンスが再び中国へ戻ることはなさそうだ。

いっぽうで、バイナンスは事業拡大を積極的に行っている。地域ごとのステーブルコインの発行を計画している他、米国向けサービスを展開するバイナンスUSの開始は、ここ最近のビッグニュースの1つだ。バイナンスUSは地元の企業と提携することで、現地の規制当局に従ったサービスを展開していることから、バイナンスがコンプライアンスを重要視していることが伺える。今回のZhao氏の発言からもわかるように、規制に従わずにサービスを提供する気はないのだろう。

習近平発言で盛り上がる仮想通貨市場

先日の習近平国家主席のブロックチェーンへの発言によって、仮想通貨市場は大いに盛り上がった。米国に次ぐ大国である中国がブロックチェーンの開発・普及に注力することは、市場全体にとってポジティブだと考えられていたからだ。国内紙である人民日報もブロックチェーンの「ブレークポイント」となったと報じている。ただし、中国国内で仮想通貨取引が再び解禁される見込みは、現時点ではまだない。