イエレン米国財務長官:「仮想通貨からの利益」を認める

イエレン財務長官、仮想通貨が急速に成長していると述べる

米国のジャネット・イエレン(Janet Yellen)財務長官は、仮想通貨には利点があると述べたうえで、規制も求め、仮想通貨に関して前向きな発言をしていることが分かった。

日本語訳:
「私は少し懐疑的です」とイエレン財務長官は言います。「一方で、仮想通貨にはメリットがあり、決済システムの革新は健全なものになる可能性があることを認識しています」

3月25日(金曜日)、CNBCによるインタビューの中で、イエレン財務長官は仮想通貨について、明らかに飛躍的に成長したと述べた。同財務長官は、仮想通貨について懐疑的ではなかったか?という質問に対し、“仮想通貨からの利益”があることを認め、決済システムの革新は健全なものになる可能性があることを認識していると述べた。同財務長官は、支払いにおける仮想通貨の使用が大幅に増加したとは考えていないものの、仮想通貨は現在、多くの米国人の投資戦略の一部であると主張している。

好意的になったものの、依然として懐疑的な見方も

イエレン財務長官は、仮想通貨の不適切使用について「少し懐疑的」だとも述べている。

同財務長官は、金融の安定、消費者と投資家の保護、違法取引などに関して、依然とし懸念とリスクがあると主張。責任ある開発と革新を奨励しながら、仮想通貨の規制環境を作成する推奨事項を作成したいとの考えを明らかにした。また、バイデン政権が最近、財務省や他の機関にあ新たな規制に向けて取り組むことを任務とする大統領命令を出したと語っている。

これまでは批判的だったイエレン財務長官

イエレン財務長官はこれまで仮想通貨に批判的な態度を貫いてきた人物である。

2021年1月に同財務長官は、仮想通貨について少なくとも「取引」という意味で、主に違法な資金調達のために使用されると語っていた。翌2月には、ビットコイン(Bitcoin/BTC)を金融取引実行のための「非常に非効率的な」方法と呼び、ビットコインのマイニングに関係するエネルギーの量に注目し、「非常に不安定で非常に投機的な投資」と呼んでいる。2018年に、同財務長官はフィンテックフォーラムで、同様の理由でビットコインの「ファンではない」と述べ、仮想通貨否定派であることを公表している。

違法な資金調達に関する同財務長官の懸念は、他の調査結果と相反しており、ブロックチェーン分析を手掛けるChainalysisからの最新報告によると、2017年~2021年の間、毎年仮想通貨取引のわずか0.15%~3.4%が違法な資金調達に関与しているとの調査結果を公表している。