ビットコインが一時、8万2000ドルに上昇!?
バグなのかそれともヒューマンエラーか、はたまた本当に熱心なビットコインの購入者だったのか。2020年11月17日(火曜)15:00頃、仮想通貨取引所Binance(バイナンス)のビットコイン(Bitcoin/BTC)/tUSD(TrueUS/TUSD)取引ペアで、1BTCが82,000ドルに達し、一部トレーダーの間で憶測が飛び交っている。
一部の熱狂的な仮想通貨ユーザーらが、ビットコインの価格が過去最高の2万ドル近くを期待している昨今、世界最大の仮想通貨取引所であるバイナンスで、数人のトレーダーが1BTCが2万ドルを超え、一瞬の出来事であったものの、4倍以上の82,000ドルの値を付けている事実に気が付き、驚きの声が上がった。しかし、その後は何も起こらなかったかのようにすぐに下落(通常価格)し、通常の取引が実施されている。
Binance.comより画像引用
バイナンスのBTC/TUSDチャートによると、11月17日の午前1時ETに非常に長いローソク足の上ヒゲが突然表示され、直前にビットコインは16,626ドルで緑色のキャンドルを開始。その後一気に82,000ドルでまでローソクが上昇した後、16,635ドルに戻っている。この状況を海外メディアはジョーク交じりに「月にまで旅行へ行った」と表現されている。
しかし、米ドルまたは、それに相当するステーブルコイン[USDコイン(USD Coin/USDC)、バイナンスUSD(Binance USD/BUSD)、ダイ(Dai/DAI)、パクソス(Paxos Standard/PAX)、テザー(Tether/TUSD)]に対するビットコインの残りのペアは影響を受けておらず、ラリー中の取引量にも異常は見られていない。確かに価格が急上昇したものの、それ以外に異常なことは何もなかったようだ。
バイナンスで何が起こっていたのか
現段階でバイナンス側からの公式発表がないため、何が起こっていたのか明確に知ることはできない。しかし、1BTC=82,000ドルという、取引所としては不信感を持たれかねない価格を表示させたことは、幸い表示された期間の取引量が比較的少なかったことなどを踏まえると、何らかのエラーが発生したとみるのが正常だろう。
今回の誤表示とみられる82,000ドルの表示はヒューマンエラーとみられており、同価格に触れる前に、一連の成行注文をアクティブ化した可能性が浮上。これが82,000ドルを表示させたのではないかとの見方が濃厚だ。この価格に達するには、莫大な金額がかかることから、トレーディングペアの流動性が枯渇していたと考えられる。
今のところ、バイナンスからは何らかのアクションも起こされていないことから、トレーダーはこの82,000ドルがなぜ表示されていたのかについては憶測が飛び交うばかりである。なお、バイナンス側はDecryptoの質問に対してもアクションを起こしていないと報じられている。
記事参照:Decrypto