インドRBI総裁:仮想通貨はチューリップの価値すらないと警告

RBI総裁が投資家に仮想通貨投資リスクに警告

RBI(Reserve Bank of India =インド準備銀行)シャクティカンタ・ダス(Shaktikanta Das)総裁は2月10日(木曜日)、仮想通貨への投資リスクについて、チューリップさえも原資産がないことを覚えておく必要があると警告した事がわかった。

政府に伝えた仮想通貨について、留保しているとRBIは複数回述べているものの、投資家に直接警告するのは今回が初めての事だ。RBIのダス総裁は仮想通貨投資のリスクについて投資家に警告。投資する人々は自己責任であり、原資産がないことを覚えておく必要があると述べている。

この「チューリップ」とは、オランダ黄金時代のネーデルラント連邦共和国で、当時オスマン帝国からもたらされたばかりであったチューリップの球根の価格が異常に高騰し、突然暴落したことからチューリップ狂時代やチューリップバブルと呼ばれている。同総裁はこの17世紀の現象をほのめかしていた可能性があり、記録された歴史の中で初の資産バブルと広く見なされている。

RBI初の投資家への直接警告

ダス総裁は、RBIが政府に伝えた仮想通貨について留保していると何度か述べているものの、投資家に直接警告したの今回が初めてである。2022年2月上旬に発表された2023年度の連合予算で政府は、NEXTMONEYの特集記事「インド:デジタル資産の売却に30%課税、RBIがデジタル通貨を発行」で報じたように、仮想通貨の譲渡からの所得に30%の課税を開始すると発表した。

多くの人は、政府が仮想通貨への投資に対して合法的な活動と見なした兆候と見ていた。10日に同総裁は、民間仮想通貨は「インドのマクロ経済と金融の安定に対する脅威」だと述べ、次のように語っている。

通貨のような性格を持つプライベート仮想通貨は、金融の安定性の問題に対処するRBIの能力を弱体化させます。仮想通貨の投資家は、自らリスクある投資をしていることについて、認識しておく必要があるというのが私の義務です。また、彼らは仮想通貨には根底にあるものはなく、チューリップさえも持っていないことを覚えておく必要があります。


現在インドではデジタルルピープロジェクトが進行中

現在RBIでは、CBDC(中央銀行発行デジタル通貨)デジタルルピープロジェクトが発表され、現在同プロジェクトは進行中であり、同銀行はそれを立ち上げるために時間をかけたいとダス総裁は語っている。また、CBDCのタイムラインは示したくないと述べており、RBIはこの問題を慎重に検討し、関連するリスクを評価しているとして、次のように語った。

(関連するリスクの中で)最大のものはサイバーセキュリティと偽造の可能性であり、これを防ぐ必要があります。これは新製品であり、CBDCに取り組んでいる世界の中央銀行は細心の注意を払って進めており、私たちも十分な注意と注意を払って進めています。

インド:デジタル資産の売却に30%課税、RBIがデジタル通貨を発行

2022.02.02

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