リミックスポイントCEOへの報酬を全額ビットコインで支払いへ
コンサルティング会社リミックスポイント(Remixpoint)は、国内上場企業として初めてCEO(最高経営責任者)報酬を全額ビットコインで支払うことを発表した。
日本の企業および仮想通貨業界にとって画期的な動きとして、6月に就任したばかりの田代 卓CEOは、報酬を全額ビットコインで支払うことを発表。同CEOは、「経営陣が株式を保有し、株主と同じ目線で経営にあたるべき」という取り組みの一環として報酬の全額をビットコイン(Bitcoin/BTC)で受け取ることを自ら選択したことを明らかにした。
この決定は、日本のインサイダー取引規制により役員による株式保有が制限されていることを踏まえ、経営陣の経済的利益と株主の利益をより密接に一致させることを目的としていると述べており、公式発表の中で次のように述べている。
報酬の全額をビットコインで受け取るという私の決断は、私が株主の皆様と『同じ船に乗っている』という明確なメッセージです。ビットコインで報酬を受け取ることで、経営陣は株主と同じ経済的運命を共有し、投資家の経済的価値と一致するシステムを構築します。
同CEOは、この報酬体系は同社のビットコイン重視のビジョンへの信念の証であると強調した。
規制上の制約でできなかった事を実現
リミックスポイントは、株主が経営陣に対し、経営陣のインセンティブを投資家の利益と一致させるため自社株を保有するよう以前から要請していたものの、インサイダー取引への懸念を含む規制上の制約により、それが実現できなかったと説明している。
同社の動きは、世界中で企業がビットコインによる企業資産を構築するために資金調達を進めている中で、際立っている。しかし、最近参入した企業とは異なり、同社は2024年9月からバランスシート上にBTCを保有しており、アーリーアダプターと見なされている企業だ。Bitcoin Treasuriesのデータによると、同社は現在1,051BTCを保有しており、その価値は約1億1,403万ドル(約167 億円)にのぼる。
同社は2024年12月、138万ドル(約2億円)相当のビットコインを購入し、仮想通貨保有額を2,759万ドル(約40億円)に増加させている。エネルギーおよび自動車セクターで事業を展開する同社は、12月5日と6日に13.24BTCを追加で取得し、総額2億1,390万円を支出したと報じられている。