英国ASAがフロキイヌの地下鉄広告キャンペーンを禁止へ
英国のASA(Advertising Standards Authority=英国広告基準協議会)は、仮想通貨投資の潜在的な危険性を利用したとして、フロキイヌ(Floki Inu/FLOKI)のロンドン地下鉄キャンペーンを禁止したことが明らかになった。
英国ASAによると、2021年11月にロンドンの地下に掲載されたFlokiInuコインのキャンペーン広告は、仮想通貨への知識が浅い消費者を騙し、資金を集めようとしたとの解釈を示している。FLOKIは、テスラのCEOであるイーロン・マスク(Elon Musk)氏が所有する犬にちなんで名付けられた仮想通貨として知られており、度々Twitterなどで話題になっていた。ポスターキャンペーンは、バイキングのヘルメットをかぶった犬の絵が記載されており、ドージコイン(Dogecoin/DOGE)など、他の成功した仮想通貨に乗り遅れた消費者を煽る内容であったとのこと。
2021年より広告に厳しい姿勢を貫いてきたASA
広告スローガンには「Missed Doge?」というスローガンとともに、スローガンと比較するとかなり小さいサイズで仮想通貨に対するリスクが掲載されている。
これらの事実からASAは、投資のリスクを軽視し、仮想通貨ブームに乗じて消費者の心理を利用し、金融商品への知識が欠如した消費者を利用したとし、広告キャンペーンの調査を開始しており、次のように語っている。
私たちは、キャンペーンに犬の画像を使用することで、仮想通貨の購入は些細なことであるという印象を与えると考えました、これにより、不安定で規制されていない投資のリスクの側面から消費者の気をそらしました。FLOKIを2013年にリリースされた仮想通貨であるDOGEと同一視することで、2021年5月までに価値が急上昇したことから、仮想通貨に関するより詳細な知識を持つ人々にとって、FLOKIも急激に上昇する可能性を暗に示唆している。
ASAは2021年12月、NEXTMONEYの特集記事「英・広告基準協議会ASAが仮想通貨マーケティングで7つの広告を禁止へ」で報じたように、仮想通貨マーケティングの7つの例を禁止。仮想通貨取引所Krakenのデジタルポスター、仮想通貨取引所Lunoのアプリ内広告、仮想通貨取引所Exmoを宣伝するYouTubeビデオなどが含まれている。
一方で、2022年1月に財務省は、誤解を招く仮想通貨広告を、株式や保険などの他の金融商品のマーケティングと同じ規制の対象にすることで取り締まる計画を発表。法律の変更により、仮想通貨の広告がFCA(Financial Conduct Authority=金融行動監視機構)によって管理される規則の対象となり、株式、株式、保険商品などの他の金融プロモーションと同じ水準に沿ったものになることを意味するとのことだ。