Coinbaseがセキュリティ不備で集団訴訟に直面
仮想通貨取引所Coinbaseは、セキュリティの不備を巡って集団訴訟に直面している事が新たに判明した。
米国ジョージア州の連邦裁判所に提起された訴訟は、同取引所がハッキングや盗難からユーザーのアカウントを保護できなかったと主張。ジョージア州北部地区の連邦地方裁判所に提出された訴状は、同取引所がユーザーをアカウントから永久または長期間ロックアウトすることでユーザーに金銭的損害を与えていること、証券を上場することで連邦法に違反していることを非難している。
Coinbase は、顧客のアカウントを適切に保護できなかったため、ハッキングや盗難に対して脆弱なままになっているとされており、原告の一人であるジョージ・クトゥーラ(George Kuttula)氏は、同取引所が証券譲渡を処理するため、米国でブローカーとして登録されるべきであると主張し、同取引所に対する陪審裁判を要求した。この訴訟は、500万ドル(約6.8億円)を超える損害賠償、拘束力のある判決、差し止めによる救済を求めており、次のように述べている。
Coinbaseは、プラットフォーム上の仮想通貨が有価証券であることを開示していません。実際、Coinbaseは、これらの証券の登録届出書は必要ないと宣言し、証券取引所またはブローカーディーラーとしての登録を拒否することにより、連邦法および州法を大胆に軽視しています。
ファイリングに追加されている内容とは
訴状の中で原告団は、次のように追記している。
暗号通貨は、トークン、ステーブルコイン、仮想通貨のいずれであっても、販売を通じて調達された資金で行われるプロジェクトへの投資を表すため、従来の証券に似ている。投資家は、発行者が仮想通貨の価値を与える何らかの用途を生み出すにつれ、価値が高く評価されることを期待して購入している。
申し立てによると、問題が発生した場合、顧客は最初にサポートチームを使用する必要に迫られるが、その方法で解決されない場合、顧客は「正式な苦情プロセス」を経る必要があり、それでも顧客の問題を解決できない場合、顧客は仲裁を通じて問題解決を試みることができる。しかし、Coinbaseは、ユーザー契約に規定されている仲裁前の紛争解決メカニズムに組織的に従わず、委任条項を含む条項を無効にしているとのこと。
なお、この訴訟は、当NEXTMONEYの8月12日付特集記事「米国証券取引委員会が仮想通貨取引所Coinbaseへの調査を開始」で報じているように、SEC(米国証券取引委員会)が証券上場に際し、同取引所を調査していると発表された直後に行われている。