イーロン・マスク氏によるTwitter買収中止後、内部告発者が重要詳細を明らかに

イーロン・マスク氏のTwitter買収中止後、内部告発者が詳細を明らかに

仮想通貨市場内外で何かとお騒がせしているイーロン・マスク(Elon Musk)氏は、440億ドルでTwitter社を買収すると名乗りを上げたものの、中止した件で、内部告発者によって重要詳細を明らかにされている事が新たに分かった。

大手メディアのロイターによる報道で、Twitter社の元セキュリティ責任者であるピーター・ザトコ(Peiter Zatko)氏は、ハッカーとスパムアカウントのデータを偽造した疑いがあると通知。同氏は、Twitter社幹部には、プラットフォーム上に拡散しているボットの正確な数を認識するためのリソースがないと指摘。同氏は、彼らがそのデータを入手することを急いでいないことを強調した。

Twitter社が契約違反となる複数の重要な詳細を隠蔽(いんぺい)か

ザトコ氏は2022年7月、SEC(米国証券取引委員会)、DOJ(米国司法省)、FTC(連邦取引委員会)に苦情を申し立てている。

同氏はこの件に関して沈黙を貫いているが、一方でTwitter社は、すでにイーロン・マスクと法廷闘争を繰り広げている。“地球上で最も裕福な人物”と称されるマスク氏は、Twitter社の告発取引の継続を否定しており、Twitter社が契約に違反する複数の重要な詳細を隠していると主張している。同氏は、Twitter社がプラットフォーム上のボットの割合をどのように計算するかについてのレポートを提供していないと主張。なお、この件についての裁判は2022年10月17日に予定されている。

ボット疑惑は正念場

Twitter社は、マスク氏との法廷闘争の真っ最中に、収益減少を記録した事が分かっている。

2022年の収益は11億9,000万ドルから11億8,000万ドル(約1,630億円~1,616億円)に減少。さらに、約13億2,000万ドル(約1,807億円ん)というアナリストの見積もりを満足させるには至らず、2億7000万ドル(約370億円)の損失を記録した。2022年1月、一般にハッカーネーム:Mudgeとして知られるザトコ氏は、セキュリティの責任者を辞任すると発表。しかし、Twitter社側は、同氏が業績不振で解雇されたと述べ、同社を去った理由に食い違いが生じている。同氏の最新の申し立ては、マスク氏がTwitter社のセキュリティに関する懸念にフラグを立てたため、注目を集めている。