SECゲーリー・ゲンスラー委員長の仮想通貨業界への監視に疑問
SEC(米国証券取引委員会)のゲイリー・ゲンスラー(Gary Gensler)委員長は、仮想通貨業界の規制に対するアプローチについて、トム・エマー(Tom Emmer)下院議員から批判を受けていたことが明らかになった。
ミネソタ州選出の下院議員トム・エマー議員は、SECのゲンスラー委員長指揮下の仮想通貨業界に対する規制アプローチを厳しく批判。また、他議員からも同委員長の業界に対するアプローチに懸念を抱くような声が上がっており、複数報道で、仮想通貨関係者が業界に対する同委員会の規制アプローチに疑問を抱いていることが明らかにされている。
We were concerned in March that @GaryGensler was taking an indiscriminate and inconsistent approach to oversight of the crypto community. https://t.co/7MLPETnLxF
— Tom Emmer (@RepTomEmmer) November 25, 2022
3月、ゲンスラー委員長が仮想通貨コミュニティを監視するために無差別で一貫性のないアプローチを取っていることを懸念していました。
エマー議員は、同委員長の戦略はCelsius(セルシウス)、Voyager(ボイジャー)、Terra/Luna(テラ/ルナ)、そして今回のFTXを見逃したという事実を考慮し、議員たちは新興産業の監督に対する同委員長によるアプローチについて、より関心を持つ必要があるという意見を述べた。さらにエマー議員は、議会は進歩的な出版物の仕込み記事を通じて、SECの監視政策の詳細を知る必要はないはずであると付け加えているとのこと。同議員は以前、仮想通貨業界を規制するためのSECの無差別で一貫性のないアプローチは業界にとって負担が大きいと述べ、意見のあった複数のブロックチェーンと仮想通貨会社から問い合わせを受けた後、セクターの革新を阻害しているとの見解を示している。
まだまだ噴出するゲンスラー委員長への批判
ゲンスラー氏への批判はこれだけにとどまらず、Fox Businessとの最新インタビューでは、FTX崩壊は仮想通貨業界の失敗ではなく、中央集権的な金融、ゲンスラー委員長とサム・バンクマン-フリード(Sam Bankman-Fried)氏、両方の失敗だとコメントしている。
エマー氏によると、ゲンスラー委員長はバンクマン-フリード氏らと協力して、他の人が受けていない特別扱いをSECから受けていたと主張。一方でエマー議員は、バンクマン-フリード氏を描写する主流メディアも批判しており、これはFTXが破綻した後にニューヨーク・タイムズ紙に掲載された記事に対してのものとみられている。同議員は、メディア会社がバンクマン-フリード氏を慈善事業家として描いており、取引所の資金の在り処や、友人や家族のバハマのKYCラケット、ハッキング、盗まれた資金、サーバーのワイプなどの言葉には一切触れていないことを批判している。実際、同委員長はFTXの失敗を受けて、強いプレッシャーにさらされているとされており、バンクマン-フリード氏とのアプローチと関係が疑問視されている。これらの問題を受けて、ゲンスラー委員長は、米国議会の金融委員会に出廷し、金融業界における同機関の役割に関するいくつかの質問に答えることになっているとのことだ。