スタンダードチャータード銀行、大手銀行初機関投資家向けビットコインとイーサリアムスポット取引を提供

スタンダードチャータード銀行がビットコインとイーサリアムスポット取引を提供

英・ロンドンに本拠を構え、世界70カ国に支店を構える大手銀行スタンダード・チャータード銀行(Standard Chartered Bank)は、機関投資家向けにビットコイン(Bitcoin/BTC)とイーサリアム(Ethereum/ETH)のスポット取引を開始した。

スタンダード・チャータード銀行は2025年7月14日(月曜日)、英国子会社を通じて、機関投資家向けにビットコインとイーサリアムのスポット取引を開始したと発表。今後はNDF(Non-Deliverable Forward:ノンデリバラブル・フォワード)(※1)取引を皮切りに、仮想通貨デリバティブ取引を開始する予定だ。

(※1)NDF(Non-Deliverable Forward:ノンデリバラブル・フォワード)とは…
新興国通貨など、為替市場が未成熟であったり、通貨流通に規制がある場合、実際の通貨の受け渡しをせず、取引レートと決済レートの差額を、米ドルなどの主要通貨で決済する非担保証券のこと

仮想通貨に関心を持つ機関投資家の参入障壁を下げる

同銀行は、安全で完全にコンプライアンスに準拠した規制された英国のプラットフォームを通じて、機関投資家向けにビットコインとイーサリアムのスポット取引において、顧客は使い慣れたFXツールで仮想通貨を取引でき、独自カストディプロバイダーを選択できる。

英国子会社を通じて開始されたこれらの商品は、仮想通貨に関心を持つ機関投資家の参入障壁を下げることを目的としており、同銀行のビル・ウィンターズ(Bill Winters)CEO(グループ最高経営責任者)は、公式発表の中で次のように述べている。

デジタル資産は金融サービスの進化における基盤となる要素です。業界全体におけるイノベーション、より包括的な市場環境、そして成長への新たな道筋を実現する上で不可欠な要素です。


仮想通貨ベースのNDF取引も開始予定

スタンダード・チャータード銀行は、仮想通貨ベースのNDF取引も開始する予定で、これらの新商品は既存のプラットフォームに完全に統合され、機関投資家は使い慣れたFXインターフェースで仮想通貨にアクセスし、取引できるようになる。

同銀行の重要なポイントの一つは、顧客が外国為替と同じツールを使って仮想通貨を取引できるようになったことで、顧客は保有する仮想通貨を銀行または信頼できる他のカストディアンに保管場所を選択することも可能だ。今回の動きは、同銀行が長年にわたり仮想通貨分野で展開してきた取り組みと合致するものとなっている。同グループCEOは、デジタル資産が金融業界の未来において重要な位置を占めつつあり、顧客が規則や規制を遵守しつつ、仮想通貨を安全かつ効率的に取引・管理できるよう支援することを目指している。

仮想通貨の普及が進む中、多くの大口投資家は、安全かつ規制された方法で仮想通貨市場に参入できる方法を待ち望んでいた。このタイミングでの今回の発表は、強力な安全対策を講じたこれらのサービスを開始することで、仮想通貨導入における大きな障壁を取り除くことに貢献していくと期待されている。

 

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