大富豪マイケル・ノヴォグラッツ、中国の仮想通貨・ブロックチェーン革命を懸念

大富豪マイケル・ノヴォグラッツ、中国の仮想通貨・ブロックチェーン革命を懸念

大富豪投資家で仮想通貨マーチャントバンク「ギャラクシー・デジタル社」のCEOであるマイケル・ノヴォグラッツ氏は、10月から活発化している中国のブロックチェーンおよび、仮想通貨市場について、「中国のブロックチェーンと仮想通貨革命は、米国は準備状況を損なう可能性がある」とTwitter上でコメントした。

この発言は今年10月、中国の習近平国家主席の「ブロックチェーンの促進」に関する発言による、同国におけるブロックチェーン・仮想通貨市場の急激な成長と、国民からの注目が起因しているだ。

マイケル・ノヴォグラッツ氏はTwitter上で、「変化するデジタル世界へ移行しなければ、私たち(米国)は仮想通貨市場から遅れをとります。そして中国が急激なスピードで成長しており、彼らはフェインテック(金融テクノロジー)の分野で先を行っています。」と発言。ブロックチェーンの分野においても、米国が遅れをとることを懸念しているようだ。

さらに今回の発言では、既に米国が中国よりもフィンテック分野において、遅れを取っていると発言。ブロックチェーンやデジタル通貨などの分野を促進することが必要であると主張した。

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2019.10.28

フェイスブックCEOも、中国の存在に警告

仮想通貨リブラの発行を計画するフェイスブックのCEOマーク・ザッカーバーグ氏もマイケル・ノヴォグラッツ氏同様に、中国の存在を警戒している。ザッカーバーグ氏は先月23日、下院金融サービス委員会の公聴会にて、「リブラプロジェクトの停止することで、この分野で中国に優位を与えることになるだろう。」と強気に発言。以下のように、米国がどのような状況になるかを説明した。

「もしアメリカがこの分野でリードしなければ他の国が優位に立つでしょう。海外企業は私たちのように規制の監督や透明性へのコミットメントなしにプロジェクトを始動するかもしれません。中国は今後数カ月の間に同じようなプロジェクトを立ち上げるために急速に動いています。一刻も早く行動しなければアメリカの金融的なリーダーシップの妨げになってしまうでしょう。」 

もちろんこの発言の背景には、フェイスブックが構想する仮想通貨リブラに対して米国規制当局らが、「米ドルや金融機関へ大きなリスクを与える」として批判されていることに対する、反対意見も含まれているが、フィンテック分野における米国がリードされてしまうという懸念の意味も加味されている。

仮想通貨やブロックチェーンが大量に採用されるのは5〜6年は先になる

マイケル・ノヴォグラッツ氏は2018年7月、ブロックチェーン技術について「仮想通貨やブロックチェーンが大量に採用されるのは5〜6年は先になるだろう。」と発言しており、客観的に市場の成長を判断している。今年の中国を中心としたブロックチェーン・仮想通貨の促進は、マイケル・ノヴォグラッツ氏のこの発言のストーリーを辿っている。

今後、米国が中国に遅れを取らないため、どのような施策を打ち出し、ブロックチェーン・仮想通貨を促進するのか。もしくは中国の成長を妨害するのか。注目の市場となっている。

投資家マイク・ノボグラッツ「仮想通貨・ブロックチェーンが大量に採用されるのは5〜6年先」と予測

2018.07.20
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