不動産大手JLLと三井住友信託銀行、ブロックチェーン実証実験を開始

不動産大手JLLと三井住友信託銀行、ブロックチェーン実証実験を開始

ニューヨークに本部を置く大手不動産サービス会社のJLL(ジョーンズ・ラング・ラサール)株式会社が、三井住友信託銀行など複数の企業と提携し、ブロックチェーンを用いた不動産物件や、収支情報などの管理体制の構築のため、実証実験を開始することを今月9月9日に発表した。

JLLテクノロジー データ&インフォメーションマネージメント ビジネステクノロジー ディレクター 金子 志宗は今回の取り組みについて下記のように発言している。

「日本は不動産テックの普及が遅れており、また不動産関連情報の開示やアクセスも課題となっています。ブロックチェーン技術を活用し、異なる規格の不動産情報の一元化、データベース管理が実現すると、効率的な不動産情報の管理、また必要な情報へのアクセスが可能となります。
また、情報の変更や更新履歴が時系列でデータベースに記録されるため、情報改ざんや誤情報の入力防止にもつながります。JLLは、今回のような不動産テックに関する実証実験を通じて、日本の不動産市場の活性化及び透明度向上、また不動産テックによるイノベーション創出に貢献して参ります」

JLLとは?

JLLは世界的に活躍する、総合不動産サービスの企業である。近年では、不動産価値を向上させるためにVR,ARなどの、3Dや拡張現実機能を活用した物件の内覧など不動産テクノロジーの分野にも力を注いでいる。

三井住友信託銀行の取り組み

今回、JLLと提携した三井住友信託銀行は、以前からブロックチェーン技術を情報改ざんを防ぐ技術として、不動産取引に導入していくための実証実験を国内で展開しており、協働パートナーとして、富士通やOIG(Open Innovation Gateway)など米国テック企業とプラットフォームの開発を進めていた。

ブロックチェーンを取り入れるメリットには下記のような点が挙げられる

  • 外見だけでは買い手がつきにくい物件でも裏付けの情報があれば契約の可能性が上がる
  • 物件情報改ざんのリスクを改善
  • 物件の透明性が高まり、収益性を確保する事が可能になれば銀行からの融資を受けやすくなる。

ブロックチェーンによる透明性を高める技術でこれまで埋れがちであった穴場物件などが市場に出る良い機会になり不動産市場全体を活性化する起爆剤として期待されます。

ブロックチェーン先進国へ

JLLが隔年で発表している『グローバル不動産透明度調査』の最新レポート(2018年版)では、日本の透明度は14位で、ブロックチェーン先進国からは少し遅れをとっている状況ではあるが、直近ではビットフライヤーと住友商事とのユースケースなど、大手不動産会社がブロックチェーンを活用した情報管理に身を乗り出している。

海外では不動産を裏付けとした「トークン不動産サービス」やシェアリングサービスなどに活用するなど、ブロックチェーン×不動産のサービスの拡大が期待されている。国内においては、来年開催の東京オリンピックや2025年の大阪万博など、海外からのインバウンド観光客の取り込みなどにブロックチェーン技術を活かして欲しいところだ。

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2019.07.24
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ABOUTこの記事をかいた人

まさ@ブロックチェーン研究家

外資系の医療機器、エネルギー関係の企業で5年間営業として従事した後、今後は個人にスポットが当たる時代だと考え、ブロックチェーンの持つトークンエコノミクスの世界観に感銘を受け、少しでも情報源として役に立てるよう日々発信しています。 現在は 実際にコードを書いたり、 イベントに足を運ぶなど精力的に 活動を行ない情報を発信しています。