Nano(ナノ・NANO)の特徴・詳細とは|手数料ゼロかつ高速取引を実現するDAG型仮想通貨

Nano(ナノ・NANO)の特徴・詳細とは|手数料ゼロかつ高速取引を実現するDAG型仮想通貨

仮想通貨の特徴と言えば、「ブロックチェーン技術」とそれに伴う「マイニング」が大きなものとして挙げられます。ブロックチェーン技術によって、中央集権的データベースを無くした取引履歴保存が可能になり、マイニングによって取引の信ぴょう性をコミュニティで行うというエコシステムを実現したことが、ビットコインの発明であり、その後のアルトコインの基本設計思想となっています。

しかし、この「ブロックチェーン技術」と「マイニング」には、問題点があります。このこともよく知られていることです。スケーラビリティ問題と呼ばれるこの問題は、仮想通貨の所有者・取引量が増加することで取引スピード、つまりマイニング時の取引承認が遅くなってしまうというものです。いくつかのアルトコインは、この問題を超克しようと企画・開発されてきました。

最先端技術を使用した仮想通貨nano

本記事で紹介していくNano(ナノ・NANO)も、ビットコインの持つ取引承認遅延へ挑戦するアルトコインのひとつとなります。Nanoは、ブロックチェーンの代わりにDAGと呼ばれる理論技術を利用することにより、マイニングをなくし、高速な取引スピードと手数料ゼロを実現しました。

このことをはじめとして、イタリア・フィレンツェの仮想通貨取引所BitGrail(ビットグレイル)から、200億円超もの盗難があったことや、Binance(バイナンス)の人気投票で一位を獲ったことなどを合わせ、本記事ではNanoというDAG型コインの特徴、詳細、将来性について詳しく解説していきます。

Nano(ナノ・NANO)の最新価格・相場・チャート・評価


 

Nano(ナノ・NANO)の特徴・詳細

太平洋の島々からなるミクロネシア連邦に、ヤップ島という人口が1万人を超えるくらいの小さな島が浮かんでいます。

第二次世界大戦前に日本が委任統治していた時代もあるその島には、石貨(英名は、Rai stones)と呼ばれる世界的に有名な文化遺跡があります。それは大きいものでは4mほどにもなる大きな石のオブジェで、貨幣のように使用されていました。真ん中に穴が開いていることが特徴です。

日本では漫画などで原始人のお金としてデフォルメされたイメージをよく見るので、なんとなく想像しやすいかと思います。はじめ人間ギャートルズの石のお金ですね。実際のRai stonesは、20世紀の初めごろまで、貨幣に似た取引用の贈答品として使われ、経済学的研究対象としても非常に注目されている文化です。

そのRai stonesを由来として名前が付けられた仮想通貨が、RaiBlocks(ライブロックス)です。2016年の2月に公開されました。通貨略号はXRBでした。このコインは、DAG(Directed Acyclic Graph)を導入した仮想通貨としては先駆者的な存在で、DAG型通貨としてよく比較されるIOTAやByteballよりも数ヶ月早く、大きく注目を集めました。

Nano(ナノ・NANO)とは?

2018年の1月31日、Raiblocksはリブランディングを行い、名称をNanoに変更しました。通貨略号もNANOになっています。リブランディングの理由は2点。正式な発音についての混乱解消と、「プロジェクトのスピード感とシンプルさ」を表現するためです。

「RaiBlocks」は、「Rai stones」のヤップ島読みに合わせるなら「ライブロックス」が正しいのですが、通常の英語読みでは「レイブロックス」と発音しがちでwebで実際にしたい議論やコミュニケーションと離れたところでの話題になっていたので是正したかったようです。また、Nanoという名称で、技術進化や時代変化の激しい仮想通貨界でスピード感やシンプルさを演出したことは、この変更によって24時間で20%上昇したことから成功だったと言えそうです。

バイナンス投票のnanoの人気度

取引高、ユーザ数が世界トップのBinance(バイナンス)は、ICO直後の仮想通貨も扱うなど120種類以上のコイン取引が可能な取引所です。Binanceでは「Community Coin of the Month」という人気企画が行われています。この企画は、Binanceへの上場通貨を決める投票企画で、不定期(以前は毎月)で催されています。

この企画で1位を取るとBinanceという人気取引所で扱われ、取引高が増加する→価格が上がる、となる可能性が高いため多くの投資家から注目されている企画なのですが、Nanoはこの企画で1位を取り、Binanceでの上場を勝ち取ったという経緯を持っています。それほど注目され人気のあるコインだということです。

Nano(ナノ・NANO)のDAG技術

Nanoの最大の特徴は、ブロックチェーン技術の代わりにDAG(Directed Acyclic Graph)を採用していることです。この技術を利用していることで、取引の高速化と手数料をゼロにすることを実現しています。

DAGとは、もともとは数学のグラフ理論の用語で、「有向非循環グラフ」のことです。複数方向に展開する情報をモデル化したものなのですが、この理論を既存のブロックチェーン技術の代替として扱った仮想通貨は、DAG型コインと呼ばれます。Nanoのほかに、IOTA(IOTAではDAGをTangleと呼称しています)やByteball、Aidos KuneenなどがDAG型コインです。EthereumのGHOSTプロトコルも、類似の技術として紹介されることも多いです。

既存のブロックチェーン技術では、トランザクションは一つのブロックに一つ格納され、ユーザ同士で分散的に管理されます。ブロックは鎖のように一方向でつながって記録されています。

これに対して、Nanoが採用した方法は、アカウント毎にブロックチェーンを形成し、2者間の取引を各アカウントに紐づくブロックチェーンおよび第3者のアカウントに紐づくブロックチェーンに格納していくことで行うというものです。このことでDAGを実現しています。情報が経由するアカウントが少なくて済むため、高速に取引を行うことができるうえ、マイナーを必要としません。

Nanoは、既存の「ブロックチェーン技術」を採用せず、「マイニング」も存在しない仮想通貨なのです。

Nano(ナノ・NANO)の将来性

Nanoは今後、どのように成長していくのでしょうか。将来性について考えるにあたって現状考慮すべきことは、ハッキング事件とDAGの今後についてだと言えるでしょう。

イタリアの取引所BitGrailで約200億円相当のNanoがハッキング

2018年2月9日、Nanoがリブランディングをしてから10日も経っていない時期に、Nanoにとってとても大きな事件が起きました。イタリア・フィレンツェにある仮想通貨取引所BitGrailがハッキングされてしまい、1700万NANO(当時の価格で約200億円超、Nanoの総数の10%以上)もの不正流出がおこったのです。

BitGrailのソフトウェアのバグが流出の原因とされており、Nanoの技術自体には落ち度はなかったのですが、スキャンダルとして市場に解釈されてしまいNanoは暴落しました。この事件によりBitGrail社は仮想通貨の取引を停止し、被害者への100%補填は多額すぎて不可能とし、BitGrail社は破産の申請を行っています。投資対象としての側面から見た際に、Nanoへのネガティブな印象がついてしまった事件でした。

Nanoを基準にスケーラビリティが改善

Nanoの売りはやはり、DAG型コインとしての無料の手数料と高速な取引だと言えるでしょう。このシンプルさが最大の魅力です。また、前述のとおり、大きなハッキング事件は起きてしまいましたが、Nanoの技術自体には全く問題ありません。開発も着々と進められており、取り扱いのできる取引所も増えています。

日々公開される開発状況の中で話題になったのは、セキュリティを高めるためにシステムの脆弱性を見つけたユーザーへ報酬を配る施策です。

Nanoは大きな企業や業界でまだあまり採用されているケースがまだ多くありません。

これは新規の技術を採用していることや、プロジェクトとしてその段階まで進んでいないと判断されていることが原因だと考えられますが、仮想通貨が広く使用されるにあたってネックとされているスケーラビリティ問題をいかに解決するか、改善していくかということを考える際に、Nanoが現在行っている開発の試行錯誤が未来のヒントとなることは間違いないでしょう。

DAGコインとしてのNanoの今後には、目が離せません。