ネオ(NEO/NEO)の特徴・詳細とは?

ネオ(NEO/NEO)の最新価格・相場・チャート・評価



ネオ(NEO/NEO)の特徴・詳細tほあ?|中国で分散型プラットフォームを構築する仮想通貨NEOを徹底解説!

中国版イーサリアムと呼ばれる仮想通貨NEOとは?

ネオの思想の根本には、今後デジタル化の波が訪れることが前提となっています。私たちの実生活を支えている電力・水道・ガス・通信網といったインフラさえもデジタル化されるという考えです。

実際日本でもJRが発効しているSUICAによってデジタル化は一気に加速しました。このようなデジタルデータを一括管理することを、ネオではスマートエコノミーと名付けました。スマートエコノミーは現在でもネオのコンセプトとなっています。

またネオではイーサリアムでも機能しているスマートコントラクトが導入されています。私たちの生活インフラ全てがスマートコントラクトによって管理される可能性さえ残しています。

分散型プラットフォームの構築

ネオには、分散型ネットワークのプラットフォームの機能も備えています。

分散型ネットワークとは管理者が不在でも自動的に稼動を続ける通信網を意味します。ビットコインなどの仮想通貨も分散型ネットワークのひとつです。プラットフォームとは目的のものを簡単に構築できるようにするツールであり、服飾でいう型紙や鋳造業でいう鋳型のようなものに相当します。

スマートコントラクトも分散型ネットワークプラットフォームも、ネオだけではなくイーサリアムにも存在している機能です。このためネオは中国版イーサリアムとも呼ばれています。

なおネオは2017年5月までアントシェアーズという名称でした。難しすぎるという理由からリブランディングし、現在のNEO(ネオ)へとトークン名称を変更しています。

コンセンサスアルゴリズムDBFTとは?

仮想通貨全体で抱える問題の1つにビザンティン将軍問題があります。ブロックチェーンでは基本的には多数決が採用されており、チェーンが分岐している場合は長い方が正しいという認識の下で機能しています。

ですが多数決がごく僅差だった場合には、どちらが正しいか即座に判断することができません。このように合意が不鮮明であることをビサンティン将軍問題といいます。

ビサンティン将軍問題

ビサンティン将軍問題という名称は、14世紀から15世紀にかけて存在したビサンティン帝国の首都であるコンスタンティノープルをオスマン帝国の将軍が攻略することを例にしていることに由来します。

将軍の数が奇数、例えば9人であり、その内の8人の将軍の意見がコンスタンティノープル攻略あるいは撤退で半々分かれている場合に残りの1人がどのような対応をするかという問題です。

ここで重要なのは、攻略と撤退のどちらが正解なのかということではありません。意見をどちらかに統一できるかという点にあります。将軍全員が攻略という意見の下に進軍すればコンスタンティノープルは陥落します。あるいは将軍全員が撤退を指示しても軍の被害は軽微に抑えられます。

しかし意思の疎通が十分にとれず半数だけ攻略し残り半数が撤退をした場合、コンスタンティノープルは攻略できずに軍の被害も拡大します。このような状況をビサンティン故障といいます。

オスマン帝国は多くの民族によって構成されていました。最盛期には現在のアラビア半島を中心に、北アフリカや中央ヨーロッパにまで領土を広げています。コンスタンティノープル攻略を命じられた将軍たちが本当に軍の命令に従って行動するならば問題はありません。

しかし意図的に混乱を起こそうと狙っていたとしたら、意見が割れている状況を好機と見るかもしれません。

あるいは将軍は正当な判断を下したとしても、将軍の判断を伝える連絡役が途中で敵の兵に捕らえられたり信書を改ざんしたりする可能性も残されています。ビザンティン将軍問題の難しさは、原因の特定が難しいことにあるわけです。複数の要因が絡み合うこともあるため、明確な対策も立てにくくなっています。

ブックキーパーとホルダーの役割

そこでネオでは、ブックキーパーとホルダーという2つのグループに分かれて2段階で承認作業が行われています。

ビットコインなどの一般的な仮想通貨で行われるマイニングのように承認作業を行えるのはブックキーパーのみです。ブックキーパーになるためにはホルダーからの投票で選出される必要があります。これが1段階目の承認作業です。

ブックキーパーには2つの権利があります。1つは、ブックキーパーの中でも選ばれた1名のみブロックチェーンの新しいブロックを生成することが可能という権利です。

ただしネオのコンセンサスDBFTでは、新しいブロックを生成しても既存のブロックチェーンに繋げられるとは限りません。繋げるかどうかの投票が全てのブックキーパーの間で行われます。

これがブックキーパーの2つ目の権利であり、2段階目の承認作業となります。

新しく生成されたブロックを既存のブロックチェーンに繋げるためには、全ブックキーパーの66%の賛成が必要になります。もしここで必要数の賛成が得られなかった場合は、新しいブロックを生成する権利が他のブックキーパーへと移動します。66%の賛成が得られるまで、新しいブロックの生成とブロックチェーンに繋げるかどうかの投票が繰り返されることになります。

コンセンサスDBFTの優れている点は報酬面にもあります。現段階での仮想通貨の一般的なコンセンサスアルゴリズムはPoWかPoSです。

PoWでは最初にマイニングに成功した人にしか報酬を得られません。PoSでは保有している数量や保有年数によって報酬が左右されます。これに対してコンセンサスDBFTでは、ブックキーパーにもホルダーにも報酬が配られます。保有している数量の差はキーパー選出時の投票数に影響を与えるという仕組みです。

ネオ(NEO/NEO)とイーサリアムの共通点とは?

dAppsプラットフォーム

ネオとイーサリアムには、どちらもdApps(ダップス)のプラットフォームが存在しています。dAppsとはDecentralized Applications の略称で、分散型アプリケーションあるいは非中央集権アプリケーションなどと訳されています。

既に市場には数多くのダップスが存在しています。ダップスの紹介しているサイトDappRaderによると、イーサリアムのダップスは既に1,000以上が確認されています。

一方ネオのダップスを紹介しているNEO DApp Listによると、ネオのダップスは75です。数の上だけでみると、圧倒的にイーサリアムのダップスが現段階では優勢となっています。

ネオのダップスとして代表的なものは、Red Pulse・AdEx・Qlinkなどです。これら3つは共通して独自仮想通貨を発行しており、全て世界的大手の仮想通貨取引所であるバイナンスへの上場を果たしています。

スマートコントラクトの導入

スマートコントラクトとは将来的な支払いを約束する機能です。金融機関の口座を利用した公共料金などの自動引き落としをイメージしてもらえれば問題ありません。

信用を下にお金が移動するため、スマートコントラクトを契約と呼ぶこともあります。スマートコントラクトの特徴は、契約書が必要ないことです。

例で挙げた公共料金の引き落としでは、契約書を交わす必要があります。更に高額な商品を売買する場合は、弁護士による契約書の作成・捺印・印紙なども求められます。

契約書が不要になるということは、契約書作成に必要となる諸経費を削減できるわけです。

ネオ(NEO/NEO)とイーサリアムの違いとは?

よく聞く、NEOガスとは?

イーサリアムのマイニングでは、報酬として新しく生成されたイーサリアムが配布されます。しかしネオではマイニングに成功しても、直接ネオを手に入れることは出来ません。代わりにネオガスというトークンが配布されます。

ネオとネオガスは共にネオのネットワークを維持するために使用されている仮想通貨ですが、使用用途が異なります。ネオはブックキーパー選出の投票に使われ、ネオガスは手数料の支払いなどに当てられています。

またネオガスには年数を追って配布される数量が減少するという仕組みが組み込まれています。最初の1年目は1ブロック生成ごとに8GAS、2年目は1ブロック生成ごと7GASと減少していっています。

ネオガスの発行上限は1億と定められています。約22年で発行上限に到達する予定です。

開発言語の豊富さ

新しいアプリケーションを作成するためにはプログラムを書く必要があります。しかしプログラムに使われる言語はJava、Kotlnなど複数存在しており、人によって得意とする言語・不得意とする言語が存在します。

同時にプラットフォーム側にも対応しているプログラミング言語を指定していることがあります。

例えばイーサリアムで指定されている言語はSolidityです。逆にいうとSolidity以外の言語ではイーサリアムのプラットフォームを使うことができないわけです。

これに対してネオのプラットフォームではMicrosoft.net・Java・Kotln・Go・Pythonといった複数のプログラミング言語を使用することができます。

これによって特定の言語のみに精通している必要がなくなり、幅広い開発者が参加できるようになっています。

処理速度について

ビットコインのトランザクション処理速度は約10分です。新しいブロックが生成されるまでに10分かかるためです。ビットコインの取引速度や送金速度を短くしようとするならば、ブロック生成速度から見直す必要があります。

イーサリアムのブロック生成速度は約15秒とビットコインと比べれば早いですが、トランザクション処理速度は早いとは言いにくい状況にあります。また利用者数が多いため、処理しなければならないトランザクションの量も多いです。このような状況を送金詰まりと呼びます。

イーサリアムでは1秒間に15件のトランザクションを処理することが可能です。しかし15件/秒という性能では間に合っていない状況があります。ここにイーサリアムのトランザクション速度が不安定になっている理由となっています。

一方、ネオのトランザクション処理速度は1秒間に1,000件です。このため送金詰まりになることも少なく、安定した送金を期待できます。

ネオ(NEO/NEO)の評価まとめ

NEOは仮想通貨市場でイーサリアムを超えられるのか?

イーサリアムとネオは似ている部分が数多く存在しており、トランザクション処理速度についてはネオがイーサリアムを上回っています。

この他にもネオに有利な情報として、中国の大手ECサイトであるアリババと提携していること、オントロジーなどネオのプラットフォームによって作成された有力な仮想通貨の存在もあります。

ですが以前としてイーサリアムのプラットフォームを使った仮想通貨・トークンやダップスが圧倒的に多いため、ネオがイーサリアムを上回るためには市場で占める割合を塗り替えることが必要です。

またネオには仮想通貨に否定的な中国を拠点としているという不安要素があります。まだネオそのものに規制が入ったことはありませんが、もし規制されるようなことがあれば拠点の異動を求められるかもしれません。