ビットコインが新高値を記録、世界5位の資産に浮上
ビットコイン(Bitcoin/BTC)が大幅に上昇し、再び史上最高値(ATH)を更新した。
2025年5月20日時点で、CoinMarketCapのデータによれば価格は111,861ドルに到達し、これまでの最高値109,100ドルを上回った。

コインマーケットキャップより引用
この結果、ビットコインの時価総額は2兆1,300億ドル(約306兆円)に達し、アマゾン(Amazon)の株式時価総額を超えて、世界で5番目に大きな資産となった。現在の上位資産は、金、マイクロソフト、NVIDIA、Appleの順に並んでいる。
ETFへの資金流入と企業の保有拡大が後押し
価格上昇の要因には、ビットコインETF(上場投資信託)への継続的な資金流入がある。
特にBlackRock(ブラックロック)の現物ビットコインETF「IBIT(iShares Bitcoin Trust ETF:iシェアーズ・ビットコイン・トラスト)」は過去25日間のうち24日で資金が流入し、現在63万6,000BTC以上を保有している。
企業の保有状況も拡大しており、MicroStrategyは先週7,390BTCを追加購入し、総保有量は57万6,230BTCとなった。創業者のマイケル・セイラー(Michael Saylor)氏によると、この投資により同社は227億ドル(約3.26兆円)の未実現利益を計上している。
日本企業メタプラネットも今週1,004BTCを追加取得し、総保有量は10,000BTCに達した。さらに、他の企業も財務準備金としてのビットコイン導入を検討している動きが見られる。
強気相場の継続を予測する声も
著名トレーダーのピーター・ブラント(Peter Brandt)氏を含む多くのアナリストは、今回の上昇がさらなる高値更新の序章になると見ている。
Nexo共同創業者アントニ・トレンチェフ(Antoni Trenchev)氏は次のように述べている。
1月の高値を超え、4月の安値から50%上昇したことで、ビットコインは機関投資家の動きや米国の好ましい規制環境を背景に好機を迎えている。
さらに、仮想通貨市場全体では、従来慎重だった金融機関の関与が進んでいる。今週、JPモルガン(JPMorgan)のジェイミー・ダイモン(Jamie Dimon)CEO(最高経営責任者)は同行が顧客にビットコイン購入を許可すると明らかにし、大手金融の姿勢転換として注目された。ただし、市場のボラティリティは依然として高く、短期的な調整リスクには引き続き注意が求められる。