Yuga Labs、CryptoPunksのIPを非営利団体へ売却

サイバーな背景の中に配置されたCryptoPunksのピクセルキャラクター

Yuga LabsがCryptoPunksのIPを非営利団体へ売却

NFT(非代替性トークン)業界の大手であるYuga Labsは、象徴的なNFTコレクション「CryptoPunks(クリプトパンクス)」の知的財産権(IP)を、非営利団体「Infinite Node Foundation(インフィニット・ノード財団)」に売却したと発表した。

取引額は明かされていないが、同団体は米国で最も資本力のあるデジタルアート特化の非営利組織の一つとされ、CryptoPunksの全10,000体のピクセルアートキャラクターを管理することとなる。

同財団は、CryptoPunksの文化的価値を保つため、プロジェクトの保存と文脈化に注力していく方針を示している。

永続的保存と展示への取り組み

ミッキー・マルカ(Micky Malka)氏とベッキー・クリルナー(Becky Krylner)氏によって設立されたInfinite Node Foundationは、CryptoPunksの全10,000点のコレクションを長期的に保存することを目的として活動している。

財団は独自の暗号ノードを運用し、技術面でもコレクションの持続的な保護を行う体制を整えている。また、CryptoPunksの文化的価値を広く伝えるため、展示会やキュレーションイベントの開催を計画しており、デジタルアートとしての意義を強調している。Infinite Node Foundationは、こうした展示活動と保存の両面からプロジェクトを支えていく方針を示している。また、プロジェクトの永続性を確保するための基金も設け、非営利の立場から長期的な保護活動を行う方針だとされている。

多様な専門家による文化的継承体制

CryptoPunksの創設者であるマット・ホール(Matt Hall)氏とジョン・ワトキンソン(John Watkinson)氏、Yuga Labsの共同創業者ワイリー・アロノウ(Wylie Aronow)氏、Art Blocksの創設者エリック・カルデロン(Erick Calderon)氏らがアドバイザリーボードの一員として財団に参加し、プロジェクトの保存と普及に貢献している。

このような体制により、CryptoPunksは単なる資産ではなく、NFT文化の重要な構成要素として、学術的・文化的文脈の中で保護・発展されていくことが期待されている。

Yuga Labsは2022年にLarva LabsからCryptoPunksを買収したが、当初からその目標は商業化ではなく長期保存であると示唆していた。「パンクスには保存のために恒久的な家を建てる必要があることは常にわかっていました」と、共同創業者のワイリー・アロノウ(Wylie Aronow)氏は語っている。

 

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2022年1月から仮想通貨を触り始め、みるみるうちにNFTにのめり込んでいった。 現在はWeb3とECの二刀流で生計を立てている 得意なのは喋る事、好きな食べ物はカレー、好きなゲームは格闘ゲーム